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エファ通信

2013.02.28 更新

エファ通信114号

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           エファ通信114号
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みなさま
 
映画の試写会に行く機会がありました。
 
上映されたのは、『異国に生きる 日本の中のビルマ人』。
 
1992年にミャンマー軍事政権による弾圧から逃れ、
日本で祖国の民主化運動に身を投じるビルマ人男性を
1998年から追ったドキュメンタリーです。
 
現在、エファジャパンでは
ビルマ(ミャンマー)と国境を接するタイのメソートで
ビルマ人労働者の子ども達の学校を支援しており、
私にとっても興味のあるテーマでした。
 
主人公であるチョウさんは、
1988年ビルマの民主化運動に参加した後
1991年に軍事政権による迫害を逃れるため
妻や家族と別れて日本へ亡命。
 
様々な職を転々としながら苦労の末難民認定を得て
1999年に来日を果たした妻と夫婦としての生活を取り戻します。
 
ビルマでは政治犯としてブラックリストに載っているため
帰国すれば拘束されることは確実でした。
 
家族もチョウさんが帰ることを望んでいませんでしたが、
10年前に母親が、そして2006年にタイで再会を果たした父親が
その後亡くなった時にもそばへ駆けつけることはできませんでした。
 
穏やかな語りに強靭で真っ直ぐな意思を秘めたチョウさんは、
自分の国と、人々のために、分って払った犠牲だと言います。
 
「私は、自分のためだけに生きることはできません」
 
国内で命を懸けて民主化運動をしている同胞に比べれば
自分は楽な立場だ、とも。
 
現在民主化に向けて動いているように見えるミャンマーですが、
チョウさんは、軍政が演出する「民主化」には懐疑的です。
(国会の4分の1の議席を軍に割り当てる現在の憲法では
軍の同意がなければ憲法改正ができない仕組みです)
 
「日本政府の支援や企業進出が本当に
ビルマの人々のためになるのか考えてほしい」
 
こう訴えるチョウさんに、帰国の道はまだ見えていません。
 
現在のところ、3月下旬から東京・中野で上映予定ですが、
まだこれから上映館が増えてくる可能性もあります。
(公式HPもこれからのようです)
 
(宮)
 
 

■■目次■■
 

○お知らせ○
・会員・パートナーのみなさま
 
○主な動き○
・学習会報告
・ハンソン理事長講演報告
・カンボジア出張報告
・ベトナム活動報告
・ラオス活動報告
 
○ちょこっトピック○
・3月20日は国際幸福デー

○寄付情報○
 
○会員情報○
 
 
 
◆◆◆お知らせ◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆
 
会員・パートナーのみなさま
————————–
 いつもご支援いただきまして誠にありがとうございます。
 エファジャパンの会計年度は3月で終了します。みなさまに
は適切な時期にご支援継続のお願いをお送りしておりますが、
今年度のご入金をこれから予定されている方は、3月末日まで
のお手続きにご協力お願いいたします。 
 
 
 
▼▼▼活動報告▼▼▼▼▼▼▼▼▼▼▼▼▼▼▼▼▼▼▼▼▼▼▼▼
 
学習会報告(燕市職員労働組合)
———————————-
 1月26日に燕市職員労働組合保育部会にて、子どもすこやか
サポートネット代表理事の田沢茂之さんを講師に学習会を実
施し、保育士・幼稚園教諭など17名の方にご参加いただきま
した。
 燕市職員労働組合では昨年10月にも学習会を開催いただき、
今回はその続編として、「子ども虐待防止への取り組み-保
育・幼児教育者の果たす役割」をテーマに行なわれました。
 学習会では、「体罰を用いない、前向き子育て方法」に関
する講義に加えて、グループディスカッションも行なわれま
した。参加者からは、「グループワークに分かれて話し合う
ことで様々な気付きがあり、勉強になった」「自分自身にと
っても保育者としても役立つ考え方を学ぶことができた」等
の感想をいただきました。
 学習会を開催いただいた燕市職員労働組合の皆様、当日ご
参加いただいた方々、どうもありがとうございました。
 
 
ハンソン理事長講演報告
————————–
 2月2日に開催された自治労北海道本部女性部の第32回女性
交流集会にて、理事長イーデス・ハンソンが講演を行ないま
した。
 講演会では、「女性の人権・男女が共に生きる社会」とい
うテーマとともに、エファジャパンの活動についてもお話さ
せていただきました。当日は、約160名の組合員の方にご参加
いただき、好評のもと終了いたしました。
 また講演会の会場では、エファグッズの販売にもご協力い
ただきました。お送りした商品の多くが売り切れるなど、グ
ッズの方も好評でした。
 講演の機会をいただきました自治労北海道本部の皆様、当
日ご参加いただいた方々、どうもありがとうございました。
 
○関連情報・写真

・ハンソン理事長が講演を行いました
 https://www.efa-japan.org/?p=8228
 
 
カンボジア出張報告
———————-

 1月27日、カンボジアで歯磨き指導を行っているNPOカムカ
ムクメールが、SCADPのプノンペンの児童保護施設を訪問し、
歯磨き指導を実施しました。日本からは歯科医1名、歯科衛生
士2名が参加し、虫歯予防の指導や歯垢の検査を実施、更にカ
ンボジア人歯科医2名も同行し、歯垢の除去を行ないました。

 1月31日、鹿児島県労働者福祉協議会の一行12名が、寺子屋
教室3カ所を視察され、協議会からは、プノンペン市内3教室
と隣県カンダールの村の1教室に登録している全児童261名分
の教科書をご支援いただきました。2012年に非公式教育の教
科書が科目別の分冊になったため、新しい教科書を必要とし
ていました。今回のご支援により、算数、国語、生活、保健
の4冊を生徒全員に1年間貸し出します。これによって、子ど
も達は自宅で予習や復習ができるようになり、学習効果の向
上が期待できます。

 2月3日から9日まで、プレアビヒア県の国境地帯の寺子屋教
室を訪問し、昨年10月末から12月初めにかけて配布した学用
品のモニタリングを行ないました。今後も消耗品の支援を継
続しますが、ボランティアに依存した指導体制を改善し、教
育の質を向上させることが大きな課題です。
 
 ○関連情報・写真
 
・SCADPの保護施設で歯磨き指導
 https://www.efa-japan.org/?p=8200
 
・鹿児島県労働者福祉協議会カンボジアツアー
 https://www.efa-japan.org/?p=8218
 
 
ベトナム・ハイフォン市障がい児調査
—————————————
 今後、自治労とエファジャパンは、ベトナム・ハイフォン
市では障がい児支援を重点的に行っていく方針です。そこで、
今後のハイフォン市での支援の方向性と計画を策定するため、
2012年12月に東京都心身障がい者福祉センターの古屋幸宏氏
と、八王子自治研究センターの中西満氏にハイフォン市にお
越し頂き、17の機関や施設などで障がい児調査を実施しまし
た。その調査結果がまとまりましたので概要をご報告します。

 
 本調査を通して、まず、ハイフォン市全体の障がい児の支
援基盤が脆弱で、ハイフォン市政府も障がいの分類ごとの障
がい児の人数を把握していないことが分かりました。また、
ハイフォン市では「障がい児支援」という目的で独自の予算
は設けられておらず、「困難な状況下にある子どもの支援」
という括りの中に障がい児も一緒に含まれていることも、障
がい児の実情に合わせた細かな支援の実施を難しくしていま
す。そのため、ハイフォン市全体の障がい児支援の基盤を整
えるためにも、これらの統計人数の正確な把握とそれぞれの
障がい児のニーズに合わせた支援を行なえる制度作りが必要
になってきます。

 また、ハイフォン市政府が障がい児支援に充てられる予算
は十分ではなく、資金の多くを地域の企業や社会団体、個人
の寄付に頼っているのが実情です。そのため、ベトナムの経
済状況によって寄付額が変動し、安定した障がい児支援事業
を行なうことができていません。特に農村部などでは寄付を
してくれる企業や個人などが限られており、十分な障がい児
支援が行きわたっていません。障がい児ケアを専門に担当で
きる人材も少なく、器具も整っておらず、財源が限られてい
る状況ですが、その一方で、主体的且つ自律的に障がい児支
援に取り組んでいる機関や地域組織もありました。

 そこで今後は、これらの機関や地域組織及び村の診療所な
ど既存のネットワークや人的資源の活性化を図ります。そし
て、障がい児支援に対して最も熱心で一番の当事者でもある
保護者と協働しながら、地域に根差したリハビリテーション
活動の支援を行い、障がい児の権利の確保に努めていきたい
と思います。
  
 
ラオス活動報告
—————–
 ヴィエンチャン市立図書館では、去年8月に夜中不審者が裏
口のドアを壊して、館内に侵入してくるという出来事があり
ました。そのため、図書館のセキュリティに不安を感じたヴ
ィエンチャン市立図書館の職員達から、図書館のドアに防犯
用鉄格子を設置する支援の要望がエファジャパンにありまし
た。そこで、自治労東海地連がヴィエンチャン市立図書館に
実施している図書館運営費支援の一部を使い、ヴィエンチャ
ン市立図書館の表入口と裏入口のドアに防犯用鉄格子設置の
支援を行ないました。

 ラオスの南東に位置するカムワン県の少数民族学校には、
自治労九州地連のご支援により、トイレ部屋2室(男女別)
と体を洗うための水浴び部屋2室(男女別)を兼ね備えた小屋を
設置しました。カムワン県少数民族学校では家庭が貧しかっ
たり、親がいないなどの理由で、自立して学校に通うことの
できない中高生の子ども達413人が学校の敷地内の寮で生活し
ながら学んでいます。多くの子ども達が常時学校の敷地内に
居るにも関わらず、トイレや体を洗う場所が慢性的に不足し
ていました。設置に当たっては、カムワン県少数民族学校か
らも費用の一部を負担してもらっています。この設置により、
子ども達の生活環境が改善されることが期待されます。設置
式では、カムワン県少数民族学校から自治労九州地連宛てに
感謝状が贈呈されました。
 
○関連情報・写真
 
・ヴィエンチャン市立図書館に防犯用鉄格子の設置を支援
 https://www.efa-japan.org/?p=8244
 
・カムワン県少数民族学校にトイレ兼水浴び用小屋の設置を支援
 https://www.efa-japan.org/?p=8257
 
 
 
■□■ちょこっトピック■□■□■□■□■□■□■□■□■□
 
3月20日は国際幸福デー
————————- 
 2012年6月の国連総会で採択されました。2013年3月20日が
最初の国際幸福デーです。国民が感じる幸せ(国民総幸福量
:GNH)を経済的指標(国民総生産:GNP)よりも重要とする
ブータンが提唱し、ブータンと同じく物質的側面を超えた豊
かさの尺度を探求する他の国や人々の想いも汲み取った結果
の決議と言えます。
 
 決議では、「幸福の追求は人類の基本的な目標であり、幸
福と福祉は全世界の人類が求める共通の目標と願いでもある。
これには現実的な意義があり、公共政策の目標に盛り込まれ
ることは重要である」としています。さらに、「より包容的
で、公平かつバランスの取れた経済成長方式を取り入れて、
持続可能な発展を図り、貧困撲滅や全人類の幸福と福祉を促
す必要がある」と示しました。
 
 難しく書いてありますが、つまりは開発も、紛争解決も、
貧困撲滅も、その目的はすべてみんなが幸せになるためなん
だ、という大前提を確認し、「幸せの追求・実現」を政策の
具体的目標として掲げていこう、とする動きなのではないか
と思います。
 
 初めての国際幸福デーとなる今年の3月20日には、映画
『happy-しあわせを探すあなたへ』の全国上映キャンペーン
が実施されるなど、記念イベントが開催されるようです。日
本でも「幸せ」について考える機会が増えてくるかも知れま
せん。
 
  
 
▼△▼寄付をいただきました▼△▼△▼△▼△▼△▼△▼△▼△▼△
 
 2013年1月31日~2月27日確認分 
 
一般寄付(用途を指定しない) 計¥15,510
・個人 3人
 
ようちえん募金 計¥18,400
・個人 2人
 
 
 
●●●会員情報●●●●●●●●●●●●●●●●●●●●●●
 
 敬称略。2013年1月31日~2月27日に登録の方

 ※HP掲載は省略

 

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発行人 イーデス・ハンソン   編集担当 宮原朝香