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エファ通信

2011.03.31 更新

エファ通信91号

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           エファ通信91号
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みなさま
 
 東日本大震災後、報道の多くは破壊的な映像や胸がしめつけられ
るようなインタビューでした。どんなに衝撃的な映像よりも私の脳
裏にやきついているのは、避難所にて犠牲者リスト掲示の前、顔を
手にうずめ涙する母親に抱えられた4歳くらいの女の子。母親をな
だめようと優しく手をあて「大丈夫だよ」と言わんばかりの彼女の
微笑みは、遠方からの映像でも分かりました。その女の子は母親に
抱えられているというより、母親をしっかりと抱きしめていました。
 
 子どもは保護され安心を与えられるべき存在ですが、自分の愛す
る大切な人を守り幸せになってもらうためには、比類ない強さを発
揮することも。それは大人が忘れてしまった純粋で素直な愛情であ
り、犠牲的な勇気なのかもしれません。しかし、大切な人に喜んで
欲しいという願望には、自分の安心を強く求める弱さが隠れている
ように感じます。親を「大丈夫だよ」となだめる子どもにも「大丈
夫だよね?」という安心を求める確認の想いと焦りがあるのかもし
れません。
 
 その女の子が、本当に母親を優しく守ろうとしていたかは分かり
ません。でも周囲の人間や環境の不安を真っ先に感じるのは子ども
達で、彼らは個人的・社会的な不安に耐えられず、どうにか“嫌な”
状況から脱して安心しようと試みるでしょう。愛着のあるものにし
がみついたり、不安を否定して何も起こっていないように振舞った
り、逃避的な当てのない反抗をしてみたり…。今回の大震災による
影響の莫大さは、被災地はもちろん被災地外の子ども達にも及んで
いるといえます。命や大切なものを失う現実と予期せぬ危機へ直面
させたこの出来事は、子ども達の成長にとって大いに意味があるで
しょう。震災に関わる特徴的な言動や無気力感、普段と変わらない
様子など、多様であってもそのすべてが震災後の子ども達の“表現”
として考えることができます。
 
 見守ること、そばにいること、特別なケア、程度は異なっても、
子どもそれぞれの“表現”を充分に理解した“こころのケア”が必
要です。今はまだ、子ども達の笑顔や強さを称えるより「大丈夫だ
よ」と受け止め、助けを求めるこころの悲鳴に気づく時期であるよ
うに感じます。
 
 もどかしさを感じつつ、個人的には何もできていませんが、一日
も早く私にできる活動を始めます。
 

 被災したすべての子ども達の、こころの復興を目指して。
 
 
■■目次■■
 
○お知らせ○
・お見舞い申し上げます
・ご支援の継続をお願いします!
・職員の退職について
 
○主な動き○
・2010年度 書き損じハガキ回収活動報告
・メソト(タイ)出張報告
・ラオス活動報告

○ちょこっトピック○
・カンボジア-タイ国境地域での武力衝突
 
○寄付情報○
 
○会員情報○
 
 
◆◆◆お知らせ◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆
 
お見舞い申し上げます
————————
 東日本大震災にて亡くなられた方々とご遺族のみなさまに深くお
悔やみ申し上げるとともに、被災されたすべての方々に心よりお見
舞い申し上げます。
 3月15日、自治労中央本部より各県本部委員長宛に、東北地方太
平洋沖地震被災者支援「災害特別カンパ」への協力依頼が発文され
ました。エファジャパンは今回の震災に対する緊急支援として、こ
のカンパへ100万円を寄付しました。
 
 この大震災により未だ心身ともに厳しい境遇におられる方々の安
全と安心をお祈りするとともに、子ども達の健康な未来を祈念いた
します。
 

○関連情報・写真
 
 エファジャパン支援地からもお見舞いや応援のメッセージが届い
ています。
 
・カンボジア
 国立幼稚園教員養成学校 ソリダ校長からのお見舞い
 https://www.efa-japan.org/?p=5922
 
・ラオス
 図書館や子ども文化センターの子ども達から手紙と寄付
 https://www.efa-japan.org/?p=5956
 
・タイ
 パラミ・ラーニングセンターの生徒と先生が募金活動
 https://www.efa-japan.org/?p=5983
 
 
ご支援の継続をお願いします!
——————————–
 エファジャパンの活動は、会員・パートナー・支援者のみなさま
に支えられています。会員のみなさまには毎年更新月の約1ヶ月前
に「継続のお願い」を、パートナーのみなさまには秋に「ご入金の
お願い」をお送りしておりますが、2010年度(2010年4月~2011年
3月)分をまだご入金でないみなさまには、ぜひ支援のご継続をお
願いいたします。2010年度がこの3月に終了し6月のエファジャパン
会員総会に向けて決算をまとめる時期に来ております。なるべく早
くお手続きいただければ幸いです。
 ご入金の用紙(郵便振替用紙、口座自動引落用の口座振替依頼書)
をご希望の方はエファジャパン事務局までご連絡ください。「継続
のお願い」等が届いていないなど、ご不明な点がある場合にはエファ
ジャパン事務局までお問合せください。みなさまのご理解とご協力
をお願い申し上げます。
 
 
職員の退職について
———————-
 この4月5日をもちまして、ラオス駐在員の中村が委託契約満了に
伴い退職いたします。
 みなさまの温かいご支援により、ラオス事務所の立ち上げからコ
ミュニティ図書館支援、子ども文化センター支援など多くの事業を
開始し拡大してまいりましたが、現地の活動が安定し、また体調不
良が続くことから退職を決意したとのことです。中村からのご挨拶
をスタッフブログに掲載しておりますので、ぜひご覧ください。
 エファジャパンは今後もラオスの子ども達を支える活動を継続し
ていきます。引き続きみなさまのご支援、ご協力をよろしくお願い
いたします。
 
・中村からのご挨拶
 http://efa-japan-staffblog.seesaa.net/article/193216026.html
 

▼▼▼活動報告▼▼▼▼▼▼▼▼▼▼▼▼▼▼▼▼▼▼▼▼▼▼▼▼
 
2010年度 書き損じハガキ回収活動報告
—————————————–
 2010年度、みなさまからの温かい思いと1枚1枚が重なり大きな成
果を遂げた、エファジャパンの書き損じハガキ回収活動。今年度の
総計は、なんと100万円超となりました(手数料差し引き後の切手
総額。具体的な金額は追ってホームページにてご報告いたします)。
この総計金額は昨年度の2倍以上で、活動の大きな飛躍となりまし
た。本当にありがとうございます。
 みなさまのご協力により、今年度は新しいハガキ回収箱の普及や
ハガキのご寄付のみによる支援活動など、エファジャパンとしても
多くのことに挑戦し実現することができました。
 この活動は年間通して継続的に実施しています。集まったハガキ
はご都合のよろしい時期に、いつでもエファジャパン事務所までご
送付ください。
 来年度もみなさまからの1枚をお待ちしています。
 

○関連情報・写真
 
・書き損じハガキ回収活動
 https://www.efa-japan.org/?page_id=3222
 
・支援第一弾
 カンボジア国立幼稚園教員養成学校へ自転車50台
 https://www.efa-japan.org/?p=5538
 
・支援第二弾
 ラオス少数民族学校へ防寒服、生活用品、学用品
 https://www.efa-japan.org/?p=5611
 
 
タイ出張報告
—————
 2月18日、自治労大阪府本部はビルマ労働組合連盟(FTUB)がタ
イのメソトで運営しているパラミ・ラーニングセンターの就学前教
育支援を正式に決定しました。
 センターでは、ビルマからの移住労働者の子ども達約500名が学
んでいます。センター外で借りている保育園や幼稚園、女子寮を兼
ねる施設が家主によって売却されるため、初年度はセンター敷地内
に新しく施設を建設します。21日には現場に建設資金の一部を送金
し、事務局長の大島が28日に現地にて建設工事の開始を確認しまし
た。新しい施設は新学期が始まる6月までに完成する予定です。
 

○関連情報・写真

・パラミ新施設の建設開始
 https://www.efa-japan.org/?p=5825
 
 
ラオス活動報告
—————–
<コミュニティ図書館事業>
 
 2月28日、ナンバク郡ポンサワン村の小学校に併設するコミュニ
ティ図書館のモニタリングを実施しました。この村の小学生のうち
70%が少数民族カム族、20%がモン族で、残り10%がラオ族です。
2ヶ月間で様々な民族出身の子ども達280名がこの図書館を訪れ、小
学校の生徒だけでなく村の中高生も利用していました。
 3月9日にはヴィエンチャン都内ハイソーク村、ナーハイ村、ノン
ウェン村のコミュニティ図書館をモニタリングしました。これらの
図書館は基本的に平日開館しており、月に平均140~190名の利用者
がいます。
 3月26日には自治労静岡県本部の支援によるヴィエンチャン都郊
外ノンセンチャン村コミュニティ図書館のモニタリングを実施しま
した。この日は40名の子ども達と村のおばあちゃんが来館しており、
みな楽しく本を読んでいました。
 

<子ども文化センター(CCC)事業>
 
 2月25~27日、シェンクワン県クーン郡ドンダーン村にてジュニ
アリーダー(先生の補佐をする年長の子ども達)が不発弾啓発教育
活動を実施しました。ラオスには未だ多くの不発弾が残されていま
すが、シェンクワン県での残留数は中でも最多であるといわれてい
ます。今回は少数民族モン族の村を研修の対象としました。民族独
自の言語をもつ彼らの中で、小さな子ども達はまだラオス語が充分
に理解できません。村の大人達による通訳に頼りながら、不発弾の
リスクに関するゲームや読み聞かせ、絵画、演劇など様々な活動を
楽しみながら学びました。
 3月19~20日にはシェンクワン県とカムワン県CCCのジュニアリー
ダーが首都ヴィエンチャンを訪れ、ドンコイ子ども発達センター
(DCDC)でのワークショップに参加しました。このワークショップ
にはDCDCの3支部に通う子ども達も参加し、様々なセンターの子ど
も達が一緒に学びあう機会となりました。ジュニアリーダーはCCC
での子どもの権利研修で学んだ成果を発表し、DCDCでのリサイクル
活動などについて知ることができました。また、“パパイヤサラダ
作りコンテスト”など、ラオス文化を継承する大切さも共有しまし
た。
 2月28日~3月2日、ルアンパバン県・郡CCCを訪問しました。ルア
ンパバンの町から125km北にあるナンバク郡では、県情報文化局と
教育局が協力してCCCの新設を準備しています。今回は25km南東の
シェングン郡へ図書館の本と伝統的な太鼓を、県CCCへ図書館の子
ども達が本を読むための椅子と机を支援しました。
 

○関連情報・写真
 
・ポンサワン村コミュニティ図書館
 https://www.efa-japan.org/?p=5858
 
・ヴィエンチャン都内コミュニティ図書館
 https://www.efa-japan.org/?p=5889
 
・ノンセンチャン村コミュニティ図書館
 https://www.efa-japan.org/?p=5997
 
・不発弾啓発教育活動
 https://www.efa-japan.org/?p=5852
 
・ジュニアリーダーがドンコイ子ども発達センター訪問
 https://www.efa-japan.org/?p=5962
 
・ルアンパバン県・郡CCC
 https://www.efa-japan.org/?p=5869
 
 
■□■ちょこっトピック■□■□■□■□■□■□■□■□■□■□■
 
カンボジア-タイ国境地域での武力衝突
—————————————–
 2011年2月、カンボジアとタイ国境地域にてプレア・ヴィヒア寺
院をめぐる武力衝突が勃発しました。エファジャパンのパートナー
市民団体SCADPが保護する子ども達も避難し、未だ緊迫した状況下
で過ごしています。今回は、この衝突のきっかけとなった現地の歴
史的背景と、SCADPが実施した子ども達への支援などをちょこっト
ピックします。
 
 
<国境地域で揺れる寺院>
 
 プレア・ヴィヒア寺院はカンボジア-タイ国境のダンレク山地内
にあるヒンドゥー寺院で、9世紀末にクメール人(カンボジア人)
によって建設され、11~12世紀のカンボジア国王最盛期に増築され
たといわれています。現在のタイとカンボジア地域を保護国として
いたフランスが1907年に作成した地図によると、プレア・ヴィヒア
寺院はカンボジア側に属しており、タイ側もそれを承認していまし
た。
 その後の調査でこの地図と実際の地形は異なり寺院がタイ側に属
することが分かりましたが、当時タイは異議を唱えることなく従来
の地図を公式に使用し続けました。しかし1949年以降、タイはフラ
ンスやカンボジアの抗議を無視する形でこの寺院を実質支配下にお
き領土問題が浮上。国際司法裁判所は1962年、プレア・ヴィヒア寺
院がカンボジアに属すると判決を下しましたが寺院周辺4.6平方km
の土地の帰属は未だ確定していません。2008年UNESCOにより寺院が
カンボジアの世界遺産に登録されたことも領土問題の拍車をかけ、
以来不安定な状況が続いています。
 

<2011年2月 軍事衝突勃発>
 
 2月4日、タイ軍がプレア・ヴィヒア寺院へ向けてブルドーザーで
道路建設を開始し、カンボジア軍の警告に従わず侵攻したため軍事
衝突が勃発しました。翌日には停戦やタイ兵捕虜の釈放などに両国
が同意しましたが、その後数日間に渡り交戦が続きました。
 
 今回の交戦で両国側に戦死者と負傷者がでており、紛争地域周辺
住民の多くが疎開しました。カンボジア政府によると国内の約3,000
家族が疎開、SCADPの調査では3,515名の子ども達が家族と共に避難
し現在は安全な場所で過ごしてます。しかし、日光や雨風を防げな
い仮設テントや不衛生なトイレによる衛生環境の悪化、食糧不足、
基礎教育と心的発達の阻害といった問題を抱え続けています。また、
子ども達の家族はもともと貧しい状況にあり、自分の土地を離れる
ことでより収入が減少しています。
 

<SCADPによる子ども達の安全確保>
 
 SCADPはこの問題に関連した2008年の紛争及びその後の単発的な
交戦中に、国境地域の子ども達を保護してきた唯一の団体です。こ
れまでも国境地域にて子ども達の保護施設や寺子屋教室を運営して
きましたが、今回の武力衝突では保護施設の子ども達65名をスタッ
フと共に安全な地域に避難させました。
 避難場所2ヶ所の子ども達へ衣類と食糧145セットを支給し、不適
切・不衛生なテントや飲料水、トイレによる下痢や発熱への治療を
実施しました。また、両避難所にて寺子屋教室を実施し学用品145
セットと教員用の指導教材を支給しました。子ども達やその家族に
は子どもの権利と保護、衛生管理に関する講習を実施するとともに、
タイ軍が今回クラスター爆弾を使用したことから地雷や不発弾に関
する研修も実施しました。
 エファジャパンは国境地帯における子どもの保護のため、SCADP
の活動を2月と3月に2,000ドルずつ支援しました。
 

 カンボジアとタイはプレア・ヴィヒア寺院に関する討議を継続し、
2011年5月にはUNESCO本部にて寺院の“将来的な展望に向けた”会議
を実施する予定です。しかし両国は未だ緊張関係にあり、寺院をめ
ぐる問題が落ち着くにはまだまだ時間がかかるでしょう。
 

○関連情報・写真
 
・SCADPによる子ども達の避難
 https://www.efa-japan.org/?p=5937
 
 
▼△▼寄付をいただきました▼△▼△▼△▼△▼△▼△▼△▼△▼△

 2011年2月25日~3月30日確認分 ありがとうございました。
 
一般寄付(使途を指定しない) 計¥10,000
・個人 1名
 
カンボジア 計¥1,000
・yahoo募金

●●●会員情報●●●●●●●●●●●●●●●●●●●●●●●●●
 
 HP掲載は省略
    
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発行人 イーデス・ハンソン       編集担当 高田みほ