タイ北部でビルマ(ミャンマー)と国境を接するターク県メソトには、ビルマからの移住労働者の子ども達のための教育施設〝パラミラーニングセンター〟があります。1988年にビルマで発生した軍事クーデター以降、大量の政治難民と労働者がタイへ逃れその数は現在200万人以上。パラミラーニングセンターはこうしたタイにいるビルマ人労働者の子ども達が教育を受け、犯罪や児童労働から保護され、受入国タイの文化を理解できるよう、ビルマ労働組合連盟(FTUB)によって運営されています。
また、ここには親が遠方で働いている子ども達が数名の教員と共に暮らす寮も併設されています。
自治労大阪府本部は過去にビルマ難民キャンプへの支援を行った経緯があり、この事業終了後、今後の支援のあり方や内容を検討した結果、今年度からエファジャパンを通じてこのパラミラーニングセンターへ5年間の支援を実施することになりました。パラミラーニングセンターの2つある施設のうち、3~5歳児の保育園、5歳以上の幼稚園と、寮で暮らす女子生徒の住居がある建物が家主により売却されることになっており、代わりの施設を初年度の支援として建設します。またこの他、図書館や調理場の備品なども支援する予定です。
現在パラミラーニングセンターでは468名の子ども達が学んでおり、今後さらに増えると予想されています。母国の政治情勢が好転することが期待できない現状では、子ども達はタイで成長し、生きていくことになりますが、タイ政府の監視下にあり、安全のため施設内に制限される彼らの生活は窮屈なことも多いのが現実です。彼らの健やかな成長のため、継続的に見守っていきます。