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エファ通信95号
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みなさま
今月はインターンの新階が休みのため
久々に戻って参りました。宮原です。
さて、短い春が「あ!」っという間に終わり
節電の夏に突入しました。
今年は時々こんな声を聞きます。
…昔はこんなに冷房を使い放題ではなかった。
「最近は冷房慣れしていて暑さに耐える力が弱くなっている」
果たしてそれは真実か?30年前の東京を思い出してみました。
(私は小学生だった…かな?)
あの頃、8月といえども30℃未満の日も結構あって、
30℃以上は「特に暑い日」。
一日の気温も夜になるときちんと下がり、
25℃以上の「熱帯夜」は珍しかったはず。
さらに、夏が盛りになる前には
朝から晩までしとしとと雨がふる梅雨がきちんとあって、
朝や夜には半袖一枚では肌寒いくらい。
暑さに耐えるのは梅雨明けからせいぜい9月初旬でよかった。
今年はここ数日は過ごしやすい日が続いているものの
6月末から最高気温が連日30℃を超えていました。
近年の梅雨に昔の面影はなく、
亜熱帯のスコールのような短時間に激しく降る夕立ばかり。
猛暑と言われた昨年に限らず、
連日連夜の猛暑日と熱帯夜が近年の夏の印象です。
確かに電気の使い方を反省しなければならない
時期に来ていることは間違いないでしょう。
しかし、「思えば遠くに来たもんだ」
記憶にある日本とは明らかに違う我が国がここにあります。
我慢だけでは息の長い節電は難しいですよね。
大胆不敵なアイデアと臆することのないチャレンジ精神で
ライフスタイルを変える契機なのかも知れません。
■■目次■■
○お知らせ○
・年次報告書を発行しました
・事務局の休業について
○主な動き○
・カンボジア出張報告
・ベトナム活動報告
・ラオス活動報告
・カンボジア活動報告
・タイ活動報告
○ちょこっトピック○
・『花はどこへいった』の続編
○寄付情報○
○会員情報○
◆◆◆お知らせ◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆
◆年次報告書を発行しました
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エファジャパンの2010年度の活動をまとめた「エファジャ
パン年次報告書2010」を発行しました。会員・パートナーの
みなさまには昨日メール便にて発送しておりますので、1週間
程でお手元に届かない場合はエファジャパン事務局までご連
絡ください。みなさまのご支援による1年間の活動の成果を
ご覧いただければ幸いです。
近日中には年次報告書のPDFをエファジャパンHPにも掲
載いたしますのでそちらもぜひご利用ください。
◆事務局の休業について
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今年度エファジャパン事務局は2011年8月12日~16日の間休
業いたします。ご迷惑をおかけいたしますが、なにとぞご了
承のほどお願い申し上げます。
▼▼▼活動報告▼▼▼▼▼▼▼▼▼▼▼▼▼▼▼▼▼▼▼▼▼▼▼▼
◆カンボジア出張報告
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6月26日から28日まで、事務局長大島がカンボジアのプレア
ビヒア県に行ってきました。ここには世界遺産のプレアビヒ
ア寺院があり、タイとの国境紛争も起きています。エファジ
ャパンの現地パートナーNGOであるSCADPは、国境地帯で子ど
もの保護施設と寺子屋教室を運営しており、今年2月の国境紛
争時にはエファから緊急資金援助を行ったため、現場の状況
と活動を視察しました。
プノンペンから昼食・夕食の時間を含めて、4輪駆動車で約
10時間。SCADPの事務所・宿舎兼児童保護施設に着いた時には、
既に子ども達は蚊帳の中で寝ていました。施設では、65名の
子ども達が生活しています。
27日は、国境地帯にある寺子屋教室を2ケ所訪問しました。
どちらも森の中にあり、60名を超える子ども達が比較的新し
い木造の小屋で勉強していました。生徒のほとんどは動員さ
れた兵隊の子どもで、教室は軍隊が建ててくれたそうです。
しかし教材はほとんどなく、教科書は先生に一冊、文具を持
参している子どもも数名でした。
28日は、世界遺産に登録されたプレアビヒア寺院を見学し
ました。観光客より兵隊の姿が目立ち、貴重な遺跡にも弾痕
がありました。寺院の周辺でも、かつてSCADPは寺子屋教室
を運営していたそうです。
今回の訪問で、国境地帯での教育支援の必要性を確認しま
した。現場に農地も借りているSCADPからは、農業指導などの
職業訓練計画の話も聞きました。エファの活動方針である
「中央から地方へ」の事業展開は、ラオスでは実現していま
すが、カンボジアでも実現に向けて動き始めます。
◆ベトナム活動報告
——————
ベトナム・ラオス事業を担当の崎川が、7月19日にラオス
からベトナム・ハイフォン市に移り、ハイフォン市での活動
を開始しました。
7月22日、ベトナム・ニエムギア子どもの家で、タイン君
(仮名)の送別会が行われました。8年前、タイン君は家庭の事
情から親元を離れることになり、ニエムギア子どもの家で保
護されていました。しかしこの度、タイン君の家庭がタイン
君を受け入れる環境が整ったことや、本人が希望したことも
あり、家庭に戻ることになりました。ニエムギア子どもの家
からここ4ヵ月で5人の子ども達が巣立っていき、それぞれ新
しい生活をスタートさせています。ニエムギア子どもの家は、
身寄りのない子ども達が、次の新たな社会生活を送れるよう
になるまでの最も困難な時期に、健全な生活の場を提供し続
けています。この送別会の後、エファジャパンからニエムギ
ア子どもの家へ、職員の人件費と子ども達の生活費の補填を
するための資金を贈呈しました。これにより、副業に頼らな
くても職員はニエムギア子どもの家の仕事に専念でき、近年
物価の上昇が著しいハイフォン市においても、子ども達は安
定した生活を送ることができるようになるでしょう。
崎川がハイフォン市に赴任したということで、ハイフォン
市児童保護基金の理事長と副理事長とで、今年度残り8ヵ月
のエファジャパンの活動計画について話し合いました。児童
保護基金からは、エファジャパンの支援に感謝の言葉を頂く
とともに、今後ともお互いに協力して活動を盛り上げていく
ことを確認しました。来月8月にはハイフォン市にある地域密
着型の支援施設「障がい児教室」を訪れ、ニーズ調査をした
後、ハイフォン市における障がい児支援の具体的な計画を決
めていきます。
また以前にも、ニエムギア子どもの家が子どもの保護に特
化したソーシャルワークセンターへと変更する計画がハイフ
ォン市政府により決定されていることをお伝えしていますが、
その時期に関しては未だ決定していません。
現在、エファジャパンは、ハイフォン市でプロジェクト事
務所設置の準備をしています。事務所を設置するためには、
所定の手続きを経てベトナム政府の許可が必要になりますが、
事務所を設置することでエファジャパンの活動の制約が軽減
され、自由に裁量できる範囲も広がります。また、それと同
時に、事業実施のための公的資金などを日本政府から得られ
る可能性も高くなります。今後は、事務所を設置することで、
ハイフォン市での事業の量的拡大及び質的向上を図っていき
ます。
○関連情報・写真
・ベトナム子どもの家 巣立っていく子ども達
https://www.efa-japan.org/?p=6524
◆ラオス活動報告
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ラオスでは、6月~8月は雨季です。そのため、ある程度予
想していたことですが、7月の地方への出張予定は雨のため相
次いでキャンセルとなってしまいました。ラオスの地方では
排水設備が整っておらず、道も舗装されていないため、少し
雨が降ると道が泥に覆われ、車で進むことができなくなりま
す。ヴィエンチャン都に居ると、そこまで多くの雨が降って
いるとの実感はないのですが、エファジャパンが事業を行っ
ている地方のカムワン県やシェンクワン県では洪水が酷く、
シェンクワン県の元エファジャパン・ラオス人連絡調整員の
家も流されてしまうほどでした。
7月7日、自治労新潟県本部のご支援により設立されたタト
ーン村コミュニティ図書館で、今後の図書館運営について話
をしてきました。今回はエファジャパンの職員に加え、ラオ
ス図書館協会の職員にも同行して頂きました。ラオス図書館
協会の職員からの相次ぐ助言は、ラオスの図書館を管轄する
プロだけあって示唆に富み、私たちエファジャパンの職員達
も勉強になりました。しかし、ラオス図書館協会は協会の持
つ豊富な経験や専門性に関わらず、財政不足から活動をほと
んど行えずにいます。今後エファジャパンは、ラオス図書館
協会が自身の経験や潜在能力を最大限発揮し、ラオス全国の
図書館の運営・管理を円滑に行っていけるよう支援していく
予定です。
自治労大分県本部のご支援により行っている、カムワン県
とシェンクワン県でUXO(不発弾)啓発活動の一貫として、UXO
啓発Tシャツをラオス政府の不発弾対策機関NRA(National
Regulatory Association)と協力し、作成しました。Tシャツ
にはUXO予防対策として、取るべきでない行動がプリントされ
ています。今回UXO啓発Tシャツを作成した理由として、(1)パ
ンフレットなどの冊子は読まれない可能性がある、(2)十分な
衣服もない村がある、(3)多くの村人に着てもらうことでTシ
ャツにプリントされた絵を何度も見ることになり自然と頭に
残る、といった理由があります。このUXO啓発Tシャツは、今
後村でUXO啓発活動を行う時に配っていく予定です。
○関連情報・写真
・タトーン村コミュニティ図書館でのミーティング
https://www.efa-japan.org/?p=6493
・UXO(不発弾)啓発Tシャツ作成
https://www.efa-japan.org/?p=6512
◆カンボジア活動報告
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エファジャパンの奨学金を受けている国立幼稚園教員養成
学校の訓練生25名に卒業を前にインタビューしました。みな
しとやかで控えめな印象でしたが、インタビューには自分の
感じていることを素直に、多くを語ってくれました。
エファから寄贈した自転車を使って実習に通っており、車
代を払わなくてよいのでとても助かったとの声が聞かれまし
た。また多くの学生が、寮の食事は実家より内容が豊かで量
も十分に食べることができると答えていました。地方から出
てきている学生の家庭の状況も窺い知るような答えでした。
このように学校生活へのサポートはあるものの、やはり学
用品や自分の身の回りに必要なものを買う余裕はなく、困っ
た経験があるとの声もありました。
今後の抱負については、全員が「いい先生」になりたいと
言っており、「地域社会の中で役立つ、園児やその保護者か
ら信頼される、モデルとなるような先生」を理想として答え
てくれました。
卒業後、訓練生はそれぞれの出身県に戻って、幼稚園の教
員になります。今後の活躍が楽しみです。
エファジャパンは、支援をしている現地パートナーNGO
であるSCADP事務所の3階部分にカンボジア事務所を開設しま
した。今後、ここを拠点にカンボジア支援事業をより発展さ
せていきたいと考えています。
○関連情報・写真
・国立幼稚園教員養成学校 奨学生25名インタビュー
https://www.efa-japan.org/?p=6453
◆タイ活動報告
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先月、無事に建物の贈呈を終えたパラミラーニングセンタ
ーですが、今後も支援は継続されます。 センターからは、
ビルマ人コミュニティーと連携していける支援につながれば
という話がありました。
具体的な要望内容として、職業訓練が挙がっています。セ
ンターの現状として、学校教育の整備に努めてはいるものの、
家族の状況などから中途退学者は絶えない状況があります。
その中で、手に職をつけることは、直接の収入向上につなが
り、需要や効果が期待できるのです。
内容は、ビルマの料理・お菓子作りを考えており、その過
程で、家庭問題を考えたり、文化を学ぶこともできるという
想定があります。ビルマ人労働者の多い所で、休憩時間をタ
ーゲットに販売するということを考えているそうです。
■□■ちょこっトピック■□■□■□■□■□■□■□■□■□
■『花はどこへいった』の続編
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映画『花はどこへいった』は、監督の坂田雅子氏がベトナ
ム帰還兵でフォトジャーナリストだった夫の死にベトナム戦
争時に浴びた枯葉剤の影響を疑い、夫への追悼と枯葉剤への
疑問からベトナムを訪ね撮影したドキュメンタリーです。エ
ファジャパンでは団体設立5周年記念でこの映画を上映し、イ
ーデス・ハンソン理事長と坂田監督との対談を実施しました。
『花はどこへいった』の発表から4年、枯葉剤被害を追い続
ける坂田監督の最新作『沈黙の春を生きて』が発表されまし
た。今回監督は、枯葉剤の被害がアメリカの帰還兵にも広が
っていることを知り渡米。戦争時には生まれてさえいなかっ
た子ども達へも、戦争の傷跡が国境を越えて残っていること
を記録していきます。
現在のところ、2011年9月24日~10月21日に岩波ホール(東
京都千代田区神田神保町2丁目1)での上映が決定していま
す。配給はシグロ↓(その他の上映情報も今後こちらに追加
されると思います)
http://cine.co.jp/chinmoku_haru/index.html
○関連情報・写真
・エファジャパン5周年記念イベント報告
https://www.efa-japan.org/?p=1620
▼△▼寄付をいただきました▼△▼△▼△▼△▼△▼△▼△▼△▼△
2011年6月29日~2011年7月25日確認分 ありがとうございました。
一般寄付(使途を指定しない) 計¥3,802
・JANICサポート募金
荒川さん募金 計\5,000
・個人 1人
●●●会員情報●●●●●●●●●●●●●●●●●●●●●●
HPへの掲載は省略
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発行人 イーデス・ハンソン 編集担当 宮原朝香