この9月、自治労三重県本部のご支援によりラオスに新たなコミュニティ図書館が開館しました。首都ヴィエンチャンの中心部から西へ約50キロほどのところに位置するサンパンナ村は、人口約1200人で、その9割が農業を営んでいます。ラオスの他の多くの地域同様、この村にも図書館や図書室、本屋などは無く、小学校に保管されている数十冊の本以外に村の子ども達が読んだことがあるのは教科書だけです。
新しい図書館はサンパンナ小学校の敷地内に建設されました。小学生は現在227人で、すぐ隣にある1年前に開校した中学校は現在1年生のみですが、3年後には4学年まで増え(ラオスは小学校が5年制、中学校が4年制)、さらに村では来年度の開校に向けて高等学校も建設中で、数年以内に村で学校に通う子ども達は500~700人くらいになると予想されています。このように多くの子ども達に貢献できるようになることが、図書館の建設地としてサンパンナ村が選ばれた理由のひとつです。また、村の住民からの図書館設置の要望も当然高く、今回の建設にあたっては村から図書館の屋根に使う建材が提供されました。
9月18日に現地で行なわれた落成式には、三重県本部からも代表団が出席しました。長澤書記長はラオスを訪問して、「村の住民に大変喜んで感謝されていることが分かって嬉しいです。村でこの図書館を長く有効に使って欲しいと思います」と事業を評価。子ども達の逞しく元気な様子が印象的だったそうです。落成式当日はあいにくの雨で図書館内での式典となりましたが、小学5年生の子ども達が生徒を代表して外のテントで参列し、代表団との交流も楽しむことができました。