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エファ通信

2012.02.23 更新

エファ通信102号

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   エファ通信102号
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みなさま
 
 
まだまだ寒い毎日ですが、
お元気でいらっしゃるでしょうか。
 
さて、もうすぐ3月11日ですね。東日本大震災から1年が経ちます。
 
震災を扱ったテレビ番組や映画が続々と制作されていますが、
今日は私自身、機会があったら観たいと思っている
外国人が撮ったドキュメンタリーをご紹介します。
 
 
1『津波と桜(the tsunami and the cherry blossom)』
 
監督は英国人のルーシー・ウォーカーさん。
ドキュメンタリー監督で、米アカデミー賞ノミネートの経験もあります。
 
日本の桜が好きで、桜の花のイメージを撮影しようと
来日を予定していた矢先に震災が発生。
 
震災直後に外国人の自分が被災地に入る是非に悩みながらも
日本人関係者の協力もあり避難所でのインタビューを収録しました。
 
津波を生き抜き花をつけた桜に
日本人の強さを投影したこの作品。
 
試写を見た日本人からは「日本人の美点しか映していない」と、
実際にあったはずの生々しいストーリーを
捉えていないことへの批判も出ていたそうです。
 
この作品は今年の米アカデミー短編ドキュメンタリー賞に
ノミネートされており、
日本で上映される機会もあるかも知れません。
 
監督はこの作品をイベントや大学などでも上映し、
日本への支援のきっかけにしたいと考えているそうです。
 
 
2『negative:nothing-全てはその一歩から』
 
スイス人トーマス・コーラ氏の日本縦断の様子を
スイス人クリエイター、クヌーセル兄弟が追ったドキュメンタリー。
 
スイスの旅行会社で日本ツアーを担当していたコーラ氏は、
震災後日本への旅行客が激減したことで職を失います。
 
再就職を考える前に、徒歩での日本縦断を決意。
日本各地の魅力と安全に観光できることを世界に発信するため
日本語、英語、独語で毎日旅の様子をブログに綴りました。
 
ブログに書いている日本をwebサイトで紹介して欲しいと
コーラ氏に依頼されたクヌーセル氏(弟)が、
旅の途中でコーラ氏が出会う人々に興味を刺激され
急遽兄弟で来日し旅の様子を記録したのがこの映画です。
 
震災そのものに関するドキュメンタリーというよりも、
震災の影響を受け、それに対して行動を起こした
日本を愛する外国人の記録、と言ったほうがよいかも知れません。
 
映画完成後は世界の映画祭への出品を予定しているそうですが、
日本でもなんらかの形で見ることができるのではないかと
期待しています。
 
コーラ氏の日本縦断ブログはこちら↓
Walking through Japan(日本語ページ)
http://www.japanfenster.ch/japantrip/ja/
※アーカイブの8月から旅が始まります。
 
(宮)
 
 
■■目次■■
 
お知らせ
・会員・パートナーのみなさま
 
主な動き
・鹿児島県労働者福祉協議会ツアー
・大阪府本部タイ・メーソットツアー
・ベトナム活動報告
・ラオス活動報告
・カンボジアのバレンタイン
・自治労神奈川県本部で学習会実施
 
ちょこっトピック
・ソマリアの飢餓宣言と終息
 
寄付情報
 
会員情報
 
 
◆◆◆お知らせ◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆
 
会員・パートナーのみなさま
——————————
 日頃よりご支援いただきまして誠にありがとうございます。
 さて、エファジャパンの会計年度が3月末日で終了し、4月
1日からは2012年度が始まります。2011年度のご入金がお済み
でない会員・パートナーのみなさまにおかれましては、3月末
日までのお手続きをなにとぞよろしくお願いいたします。す
でに口座自動引落をご利用のみなさまは特段のお手続きは必
要ありません。
 今後とも引き続きなにとぞよろしくお願い申し上げます。
 
 
 
▼▼▼活動報告▼▼▼▼▼▼▼▼▼▼▼▼▼▼▼▼▼▼▼▼▼▼▼▼
 
鹿児島県労働者福祉協議会ツアー
———————————–
 1月28日、鹿児島県教職員組合書記長を団長とする鹿児島県
労働者福祉協議会ご一行14名がカンボジアのNGO、CCASVAとエ
ファジャパンのパートナー団体SCADPを訪問されました。当日
は土曜日で平日の活動は視察できないため、子どもの権利を
意識しながら事務所で親と生活できない子どもを保護してい
る団体を選んで訪問していただきました。CCASVAでは保護施
設内を見学し、SCADPでは子ども達の伝統舞踊を鑑賞しました。
 
○関連情報・写真
 
・鹿児島県労働者福祉協議会がカンボジアを訪問
 https://www.efa-japan.org/?p=7105
 
 
大阪府本部タイ・メーソットツアー
————————————-
 ビルマ(ミャンマー)からの移住労働者とその家族が住民
の半数以上を占める、タイのメーソット。そこでは、ビルマ
労働組合連盟(FTUB)がパラミ・ラーニングセンターを設立
して、移住労働者の子ども達の教育を行っています。自治労
大阪府本部は、昨年2月から施設建設を中心とするハード面の
支援を始めました。今年2月からの2年目では、まずソフト面
の支援として、就学前教育関係者と医療関係者を中心とする
組合員を派遣し、2月9日と10日の2日間、現場の教員を対象に
研修を実施しました。保育士を中心とするグループは、就学
前教育に従事する教員10人に教材作りや遊戯などを、看護師
と保健師を中心とするグループは、小中学校の教員10人に手
洗いや三角巾の使い方、心臓マッサージなどを指導しました。
 
○関連情報・写真
 
・タイ・パラミラーニングセンターへ教員研修
 https://www.efa-japan.org/?p=7135
 
 
ベトナム活動報告
——————
 ベトナムは1月23日~1月25日がベトナム旧正月テトで、公
的機関は1月29日までが休みとなり、1月30日が仕事初めでし
た。1月31日にはベトナム・ニエムギア子どもの家にハイフォ
ン市児童保護基金の職員と子どもの家で勉強をしている子ど
も達が集まり、皆でテト明けを祝いました。子ども達には、
ハイフォン市児童保護基金からお年玉が渡され、子ども達は
嬉しそうでした。
 エファジャパンは、PACCOM(人民援助調整員会;ベトナム政
府のNGO調整機関)からNGO活動許可証を取得しました。これに
より、ベトナム政府から公的に承認された海外NGOとして、ベ
トナム国内での銀行口座の開設や広報活動、ベトナム人の常
勤スタッフの雇用などが認められ、ベトナムでの事業拡大が
可能になってきます。
 一方で、エファジャパンのカウンターパート(支援地の共
同事業者)であるハイフォン市児童保護基金の職員数は6人で、
エファジャパンが支援している障がい児関連の専門的知識・
経験を持っている職員もいません。今後、エファジャパンが
ハイフォン市での事業拡大を図るに当たって、ハイフォン市
児童保護基金の受け入れ能力の限界が懸念されます。そこで、
上位機関であるハイフォン市労働傷病兵社会局との連携の可
能性も視野に入れながら、エファジャパンとハイフォン市児
童保護基金とで、お互いにとって最も良い協力体制を築くに
はどうすれば良いか、協議を重ねています。
 
  
ラオス活動報告
——————
 エファジャパンは、自治労大分県本部のご支援により、UXO
(不発弾)の危険性とUXOを発見した時の対処法について、ラオ
スの子ども達に対し啓発活動を行っています。2月11日には、
シェンクワン県ピーク郡のクー村で6歳~14歳の子ども達228
人に対しUXO啓発活動を行いました。クー村は、シェンクワン
県の県都の中心部から約20km離れた所にある貧しい村です。
啓発活動では、シェンクワン県子ども文化センター(CCC)の
ジュニアリーダー(高校生ボランティア)達が歌やポスター、
絵描きなどを通して、子ども達が飽きないよう上手にUXOの危
険性やその対処法について教えました。
 2月13日~2月18日は、ルアンパバン県にある5つの郡(県よ
り一つ小さい行政区)CCCを視察し、手太鼓や絵画用具などの
活動用具を寄贈しました。自治労佐賀県本部のご支援では、
これまで主にルアンパバン県の県CCCに対する活動を実施して
きましたが、県CCCの運営能力に改善が見られたことから、現
在はルアンパバン県の郡CCCに重点を置いた支援を行っていま
す。今回の視察では、郡CCCの運営が財政的にも人材的にも、
大変困窮した状態にあることを改めて痛感させられました。
各郡CCCでは、政府から僅かな人件費と光熱費が支給される以
外、活動費や活動用具を自分達で調達しなければならず、廃
品物をリサイクルして、何とか活動を維持するか、或いは実
質的に活動が停滞している郡CCCもありました。今回の各郡で
の訪問に当たっては、ルアンパバン県の県CCCの所長に同行し
てもらい、郡情報文化局職員や郡CCCの担当者の他に、郡長と
も個別に面会し、郡CCCの運営について話をしました。郡政府
による郡CCCの運営への具体的な関与ついて、郡長と話をでき
たことは有意義なものとなりました。今後は、今回の話し合
いを基に、それぞれの郡CCCに対し運営強化支援を行っていき
ます。
 
○関連情報・写真
 
・ルアンパバンCCCを視察、活動用具を寄贈
 https://www.efa-japan.org/?p=7163
 
 
カンボジアのバレンタイン
—————————-
 2月14日はバレンタインデー。カンボジアの首都プノンペン
では(他の場所は不明)、街中いたるところで花やハートの
形をした飾りを売る人々が登場しました。他人事とはいえ、
供給過剰を心配するぐらい「いたるところ」でした。恋人同
士はもちろん、友人、夫婦の間で贈りあっていたようです。
花はバラの花が中心です。チョコレートは、日中の最高温度
が30度を超える気候では一般的ではありません。冷房のきい
た輸入品中心のスーパーマーケットやコンビニぐらいでしか
売っていません。翌15日、前日に売っていた花と飾りは街中
から消え去りました。仏教徒が大部分のカンボジアでは、あ
る意味「異様な光景」でした。
 
 
自治労神奈川県本部で学習会実施
———————————–
 2月18日に自治労神奈川県本部にて、子どもすこやかサポー
トネット代表理事の田沢茂之さんを講師に招き、子どもに対
する暴力防止をテーマとした学習会を行ないました。
 自治労神奈川県本部社会福祉評議会の総会後に行なわれた
学習会には、福祉関連施設や社会福祉協議会の職員など、約
25名の組合員の方にご参加いただきました。講師の田沢さん
からは、体罰や虐待をめぐる現状や、子どもへの暴力防止に
向けた国際的な取り組みについてご報告いただき、最後に日
本の現状を踏まえた今後必要な取り組みについてもお話いた
だきました。学習会の後半に設けられた質疑応答の時間には、
参加者から様々な質問が寄せられ、皆さん熱心に講師の話に
耳を傾けていました。
 学習会の開催にご協力いただいた関係者の皆様、当日ご参
加いただいた方々、どうもありがとうございました。
 
 
 
■□■ちょこっトピック■□■□■□■□■□■□■□■□■□
 
ソマリアの飢餓宣言と終息
—————————-
 2011年7月に国連がソマリアの飢餓状態を宣言したのをご存
知でしょうか。「アフリカの角」と呼ばれるアフリカ東部に、
ソマリアを中心に数十年ぶりと言われる最悪の干ばつが襲い
ました。人口の半数にあたる370万人が生命の危険にさらされ、
そのうち280万人が南部に集中。子どもを中心に数万人が死亡
するに至り、国連が7月20日に南部の2地域での飢餓状態を宣
言。さらに8月に新たに3地域を、9月に1地域を追加しました。
ソマリアでは20年に渡る内戦と食料価格の高騰が干ばつの影
響をさらに危機的にしたと考えられます。本来、飢餓等の宣
言はその国の政府が行いますが、ソマリアは実質的に無政府
状態であるため国連が介入せざるを得ませんでした。国連で
はソマリアに対する緊急援助のための支援を国際社会に何度
も訴えました。 
 国連が2005年に定めた飢餓宣言をする基準は
1.1日2100キロカロリー未満の食事(水は4リットル未満)
  しか摂れない人口が20%にのぼる。
2.30%以上の子どもが重度の栄養失調。
3.食料不足により人口1万人あたり1日2人以上の死者がある。
が最低条件となり、今回のソマリアでは5歳未満の子どもだけ
で死亡が1万人あたり1日6人にまで達していました。
 飢餓宣言から約6ヶ月後の2012年2月3日、国連はソマリアで
の飢餓の終息を宣言しました。国際機関による緊急人道支援
と農業支援(農機具や肥料、種子)に加え、2011年終盤に十
分な降雨量があったことで多少の耕作が可能になり、危機的
な事態を脱したためです。しかし、回復の流れは脆弱で常に
事態が逆戻りする危険をはらんでおり、未だ230万人以上が支
援を必要とする状態であるなど、継続的な国際社会からの支
援が必要と国連は強調しています。現在の食料不足に対応す
るだけでなく、将来起こり得る干ばつや食料危機に対処でき
るようソマリアの人々の力を高めておく必要もありますが、
引き続く内戦が支援の障壁となっているのです。
 
 
 
▼△▼寄付をいただきました▼△▼△▼△▼△▼△▼△▼△▼△▼△
 
 2012年1月26日~2012年2月22日確認分 
 
一般寄付(用途を指定しない)計\15,000
・個人 2人
 
 
 
●●●会員情報●●●●●●●●●●●●●●●●●●●●●●
  
 敬称略。2012年1月26日~2012年2月22日に登録の方
 
 HP掲載は省略
 
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発行人 イーデス・ハンソン   編集担当 宮原朝香