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エファ通信

2010.06.24 更新

エファ通信82号

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   エファ通信82号
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みなさま

 “再会”は、楽しみ半分、不安半分です。

来月カンボジアを訪問することになり、3年来の友達と再会しようと
思っています。彼女はカンボジアの子どもたちのために巡回図書館を
運営しているローカルなNGOのスタッフで、留学を望んでいます。
プノンペンにある事務所を訪れたときに出会い、ほんの数日間の交
流でしたがあっという間に“気の合う”友達になりました。

その後のメール交換は数ヶ月に1度ですが、様々なことが話題になり
ました。日本語がぺらぺらな彼女。しかしメールはずっと英語。
お互い、英語を勉強するためでもありました。

2人とも同じような性質や目的をもち、

「すべてがネガティブに思えるのはなんでだろう…」
「人生について考えるだけで、結局何もできない気がする…」

など、将来に不安を抱える同世代の悩みもふつふつ。しかし

「人より時間がかかるのは、人より劣っているんじゃなく、人より真
 剣に取り組んでるから。」

とポジティブに乗り越えてきました。

 カンボジアで高等教育を受け、NGOに就職した彼女は、エリート層と
いえるかもしれません。
 「何に対してもストレスを感じる。」と言っていた彼女ですが、今
は日本の大学院への最終試験を控えているようで生き生きとしており、
「自分自身を信じなければ、誰からも信用されない。自分であること、
自分にあるものを楽しもう。」と、意気揚々と語っています。再会時
の彼女の輝きが、私には眩しすぎないか心配です。

カンボジアで大学を卒業し、NGOという職場で働いている彼女。
日本で大学を卒業し、国際協力の一端に携わろうとしている私。

似ているようで、まったく違う環境にある私たち。

それでも、やっぱり、似ています。

■■目次■■

○お知らせ○
・エファボラしませんか?
・職員の退職について

○主な動き○
・総会開催とベトナム子どもの家の今後
・自治労埼玉県本部保育集会
・ラオス活動報告

○ちょこっトピック○
・GNH(国民総幸福量)

○寄付情報○

○会員情報○

◆◆◆お知らせ◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆

◆エファボラしませんか?
————————–
 毎月最終木曜日は「エファジャパン・ボランティアデー」です。こ
の通称「エファボラ」では、初めての方でもすぐにできる事務局での
発送作業やエファグッズの在庫確認などをお手伝いいただいています。
10:00~17:30のいつでも好きなだけご参加いただけます。1回だけのご
参加、見学を兼ねたお手伝いも大歓迎です。
 今後さらに活発になるエファの書き損じハガキ回収活動を盛り上げ
る一員としても、エファボラ・メンバー募集中です!エファ事務所の
雰囲気を味わいながら、エファボラ仲間と楽しくボランティアしませ
んか?
※エファボラは毎月最終木曜日ですが、事情により前後の週に実施す
 る場合もあります。日程はエファジャパンホームページでご確認、
 またはエファジャパン事務所までご連絡ください。

 7・8月の実施日:7月29日(木)10:00~17:30 のお好きな時間
 8月26日(木)10:00~17:30 のお好きな時間

◆職員の退職について
———————-
 この6月15日をもちまして、海外事業担当の高山が退職いたしました。
昨年夏の出産後、今年4月からの復帰を予定しておりましたが保育園へ
の入園の目処がたたず、これを機にライフプランを再考しこのような
結論に至ったとのことです。退職のご挨拶をスタッフ日記に掲載して
おりますのでぜひご覧ください。
 7月からは、現在インターンとして勤務しております高田が契約職員
として2011年3月まで週4日エファジャパン事務局で仕事をすることに
なりました。引き続きみなさまのご指導ご鞭撻を心よりお願い申し上
げます。

高山からのご挨拶:
 https://www.efa-japan.org/cp-bin/blog/index.php?eid=155

▼▼▼活動報告▼▼▼▼▼▼▼▼▼▼▼▼▼▼▼▼▼▼▼▼▼▼▼▼▼

◆総会開催とベトナム子どもの家の今後
—————————————
 6月16日18:30より、自治労会館にて2010年度エファジャパン会員総
会が開催されました。みなさまのご協力により正会員の過半数108の出
席(本人出席、委任、書面表決合計)をいただき、無事成立しました。

 今回も職員が現地で撮影した写真やビデオなどを上映しながら事業
報告を行い、2009年度決算と共に滞りなく承認いただきました。
 
 2010年度は、ベトナム・ハイフォン市での障がい児クラブ支援パイ
ロット事業を新しく開始するほか、ホームページのリニューアル、書
き損じハガキ収集活動を拡大していくことなどが事業計画として承認
されました。

 ベトナム(二エムギア)子どもの家についてはこの5月後半に現地で
情報が入ったため総会資料に含めることができませんでしたが、2010
年中に一時保護施設としての役目を終え、新たに子ども保護センター
に生まれ変わることになりそうです。関係者の話ではハイフォン市の
子どもの福祉を総合的に管轄するセンターとして、子どもを緊急に保
護するためのシェルターを備えた事務所施設になるということです。
 現在保護されている子どもたちはハイフォン市内の別の保護施設に
引越しし、寮母として働いている職員は子ども保護センターのシェル
ターに勤務することになります。
 エファジャパンではより詳しい情報を現地で収集するとともに、こ
れまで積み立ててきた子どもの家運営基金の今後の使途やエファグッ
ズの継続の可否を含め、ベトナム子どもの家事業の見直しを理事会で
検討していくことを総会で報告しました。

 会員・エファパートナーのみなさまには追ってエファジャパン年次
報告書2009をお送りいたします。今年度もご理解ご協力のほどなにと
ぞよろしくお願い申し上げます。

◆自治労埼玉県本部保育集会
—————————-
6月6日、自治労埼玉県本部の保育集会に事務局長の大島が講師とし
て招かれました。分科会のテーマは「世界の子どもたち」。子どもの
権利条約の4つの柱(生存・発達・保護・参加)の視点で、エファの事
業や事業地の子どもたちの状況を説明しました。参加者は県内で保育
の仕事に従事されているため、保育士さんたちの国際協力についても、
写真とともに紹介しました。最後に、乳幼児に対するケアや教育活動
が社会開発の重要な分野になっていることをアピールしました。

主催者および参加者のみなさま、どうもありがとうございました。

◆ラオス活動報告
—————–
 シェンクワン県子ども文化センター(CCC)では環境美化活動と、
子どもの日の行事を5月28と29日に実施しました。ジュニアリーダー
がCCC近辺でゴミを拾い歩き、子どもたちは活動の後一緒にお昼ご飯
を食べ、午後は子どもの日の行事の準備をしました。子どもの日には
保護者や、政府関係者も参加しました。

 日本外務省の資金協力を得ている、セコン県CCC事業では中間評価
のためのモニタリングへ行きました。週末にはCCCに通う子どもたち
の家庭訪問を実施しました。これは、子どもたちの保護者がCCCの活
動をどれくらい理解しているかの調査が目的です。CCC図書室内では、
子どもたちが「ラオス-日本友好の絵」を壁に描いていました。

 ヴィエンチャン市立図書館では自治労東京都本部のご支援で6月1日
に子どもの日行事を行いました。ストリートチルドレンセンターや近
隣の小学校の生徒たちを招待し、300人以上が参加して、練習した踊
りを披露したり、ゲームを楽しんだりしました。

■□■ちょこっトピック■□■□■□■□■□■□■□■□■□■□■

■GNH(国民総幸福量)
———————-
 GNHをご存知でしょうか。GNP(国民総生産)でも、GDP(国内総生産)
でもありません。
 国際開発の場でも目にするGNPやGDPは国の経済規模や経済成長率を
表すといわれていますが、果たしてこれらは本当に、その国の人々の
生活の質の高さや安定を表しているでしょうか。また、経済的な成長
は人間的な成長を意味するのでしょうか。今回ちょこっトピックする
のは、“Gross National Happiness(国民総幸福量)”です。

 <ブータン発>

 GNHの概念は、インドと中国の間に位置するブータン王国のワンチュ
ク国王(当時21歳)により1976年提唱されました。1960年代~70年代
初めに経済活動著しい国々を研究したブータンは「経済発展は南北対
立や貧困問題、環境破壊、文化喪失につながり、必ずしも幸福につな
がらない」と結論し、GNPよりもGNH、つまり国民の幸せを増大させる
という独自の目標を打ち出しました。
 2008年にはブータン研究センターがGNH指標を作成し、国を挙げてこ
の目標を達成しようとしています。世界で唯一チベット仏教を国教と
するブータンにおいて、人間の開発は真の精神的な精錬なくして実現
しないのかもしれません。

 <4つの柱、9つの要素>

 “幸福”という曖昧な概念に対し、ブータンは2000年に国家戦略と
してGNH達成のための4つの柱を発表し、1.持続可能かつ公正な社会経
済的発展、2.環境の保全、3.文化の保護と促進、4.良い統治としまし
た。これらの柱を支えるため、次の9つの要素をGNH指標として提示し
ています。

  ①心理的幸福 (日常のストレス、瞑想やお祈りなど)
  ②時間の使い方 (子育て、学びなど仕事以外の時間)
  ③コミュニティの活力 (家族の活力、安全性、など)
  ④文化的多様性と回復力 (方言、地域の祭りなど)
  ⑤健康 (健康状態、健康への知識など)
  ⑥教育 (母国語、民話や歴史の知識など)
  ⑦環境の多様性と回復力 (環境に関する知識、造林など)
  ⑧生活基準(収入、住居、食べ物の安全性など)
  ⑨良い統治 (政治的行動、制度への信頼性など)

 <世界の幸福度ランキング>

 イギリス、レスター大学の分析社会心理学者エイドリアン・ホワイ
トは2007年、100以上の研究データから「世界幸福マップ」を作成し、
健康、富、教育を幸福の主な要素として178カ国の幸福度をランキング
しました。上位1-3位はデンマーク(50※)、スイス(39)、オーストリア
(37)、下位176-178位はコンゴ共和国(132)、ジンバブエ(166)、ブルン
ジ(162)でした。ブータンは8位(158)、アメリカは23位(1)、イギリス
は41位(6)、日本は90位(3)でした。
 ※カッコ内はGDPランキング(2008年度CIA世界実情報告)

 このランキングによると経済的な国の発展は必ずしも国や個人の幸
福を示していないようにみえます。“発展”に向かう前に、“幸福”
についての積極的な論議も必要なのかもしれません。

参考URL:
・ブータン研究センター
       http://grossnationalhappiness.com
・レスター大学プレスリリース
       http://www2.le.ac.uk/ebulletin/news/press-releases

▼△▼寄付をいただきました▼△▼△▼△▼△▼△▼△▼△▼△▲

2010年5月26日~6月23日確認分 ありがとうございました。

荒川さん募金 計¥20,000
・練馬区職員労働組合

●●●会員情報●●●●●●●●●●●●●●●●●●●●●●●

  HP掲載は省略

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発行人 イーデス・ハンソン   編集担当 高田みほ