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エファ通信

2016.12.22 更新

エファ通信160号

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       エファ通信160号
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みなさま

今月の始めにカンボジアとラオスに出張しました。

前回カンボジアに行ったのは2010年、ラオスは2011年で、
そんなに経っていた実感はなかったのですが
5~6年ぶりに支援地を訪ねたことになります。

主な目的はラオス・ヴィエンチャン市立図書館の
設立10周年記念式典に支援者の方々と参列することで、
その前にカンボジアの支援地とラオスのその他の事業も
みなさんに視察していただきました。

私は5年ぶりとは言えどちらの国も少なくとも3回目の出張ですが
個別の訪問先は私にとって初めての場所が多く
エファジャパンの事業の広がりを感じると共に、
経由する都市(シェムリアップ、ヴィエンチャン)の
大きな変化(発展)も実感しました。

一方、ヴィエンチャン市立図書館は
私がエファジャパンで仕事を始めたばかりの頃
10年前の完成式典にも参加しました。

職員の顔ぶれも館内の様子も変化していますが
同じ場所で事業を続けていくことの重みを感じ、
こちらもとても感慨深い経験でした。

支援地の子ども達に会って和んだ(みんな可愛いんですよね~)
のと同じくらい嬉しかったのは
支援国のエファジャパンローカルスタッフや
関係団体のスタッフに久しぶりに再会できたこと。

カンボジアもラオスも前回の出張では
彼らと一緒に過ごす時間が長く色々とお世話になったので
直接会って元気な様子を見ることができ安心しました。

この出張のよもやま話(グルメとか!)は
追々スタッフ日記で…。

(宮)

  
 
■■目次■■

○お知らせ○
・前事務局長より退職のご挨拶
・エファジャパン事務局年末年始のお休みについて
 
○主な動き○
・ヴィエンチャン市立図書館10周年記念ツアー実施
・ベトナム活動報告
・ラオス活動報告
・カンボジア活動報告

○ちょこっトピック○
・全ての子どもに公平な機会を

○寄付情報○

○会員情報○
 
 
 
◆◆◆お知らせ◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆
 
前事務局長より退職のご挨拶
—————————-
今年3月で定年退職を迎えましたが、その後嘱託としてエフ
ァに勤務してきました。その契約も12月末日に終わります。
 自分にとって海外での仕事は当たり前で、事業国のベトナ
ム、ラオス、カンボジアにはエファ以前に関わった経験があ
りました。しかし、この9年余り日本各地を訪問したのは、初
めての経験です。
 自治労県本部のご支援が増え、国内出張の機会も増えまし
た。また事業地を訪問される組合員の方々も多くなり、現場
で対応する機会も増えました。その度に、自治労の方々と仕
事をすることができたこと、うれしく思っています。発展途
上国への支援は現地の公共サービスを補填しているわけです
が、自治労の方々は日本国内で公共サービスを提供していま
す。その意味では、「同志」です。
 エファは去りますが、国際協力の活動は今後も継続するつ
もりです。世界中で格差が拡がるなか、公正な社会をめざし
て共にがんばりましょう。
 在任中のご支援、誠にありがとうございました。
 
大島
 
 
エファジャパン事務局年末年始のお休みについて
———————————————-
エファジャパン事務局は、例年どおり下記の期間お休みと
なります。

2016年12月29日(木)~2017年1月4日(水)

新年は1月5日(木)から業務を開始いたします。ご理解の
ほどよろしくお願いいたします。
 
 
 
▼▼▼活動報告▼▼▼▼▼▼▼▼▼▼▼▼▼▼▼▼▼▼▼▼▼▼▼▼

ヴィエンチャン市立図書館10周年記念ツアー実施
———————————————-
 ラオスの首都ヴィエンチャンに建設したヴィエンチャン市
立図書館・多目的ホールが2016年12月7日に設立10周年を迎え
るのを記念して開催された式典に参列するため、同図書館を
支援する自治労各組織の代表が参加するツアーが実施されま
した。
 今回のツアーではラオスだけでなく、カンボジアの支援地
も訪問しました。カンボジア・プレアビヒア県国境地帯の寺
子屋教室では自治労兵庫県本部の支援による学用品を配布し、
同じ地域にあるエファジャパンの寺子屋教室事業のパートナ
ーであるカンボジアの市民団体SCADP(スキャップ)が
運営する児童保護施設を見学。また、首都プノンペンへ移動
し、ここでもSCADPが運営する児童保護施設で子ども達
と交流しました。
 ラオスでは、自治労三重県本部の支援で設置されたサンパ
ンナ村コミュニティ図書館を視察し、故森田様(元都職労副
中央執行委員長)の遺贈による寄付で設置したノンブック村
中学校図書室の設置式にも出席。また、エファジャパン会員
である個人の方の支援で2009年に設置されたサムケート村小
学校図書室を視察した後、エファジャパンが活動を支援して
いるラオス図書館協会を訪問し理事長と面談しました。
 ヴィエンチャン市立図書館・多目的ホール設立10周年記念
式典は最終日に行われ、日本からの代表団を含めヴィエンチ
ャン都政府関係者等約40人が出席しました。式典では、同図
書館を管轄するヴィエンチャン都情報文化観光局長や館長か
らの挨拶・報告の他、図書館建設を支援した自治労中央本部、
自治労北海道本部、自治労東京都本部、自治労愛知県本部か
らそれぞれ代表が、エファジャパンからは理事長がスピーチ
を行ないました。その後、同図書館を支援してきた自治労の
各地連・県本部への感謝状が贈呈されました。
 式典後は自治労関係者およびエファジャパンが過去10年間
の支援を振り返り今後の方針を検討する評価会議が開催され、
現地調査の報告と課題、今後の利用状況やサービス改善等に
ついて議論が行なわれました。

○関連情報・写真

・自治労カンボジア・ラオスツアー(カンボジア日程編)
 https://www.efa-japan.org/?p=11378

・自治労カンボジア・ラオスツアー(ラオス日程編)
 https://www.efa-japan.org/?p=11385
 
 
ベトナム活動報告
————————
 自治労鳥取県本部からご支援をいただき、ベトナム・ハイ
フォン市でタンフン村障がい児クラブ(教室)の支援を開始
しました。タンフン村障がい児クラブ(教室)には村の障が
い児35名が登録しています。エファジャパンはハイフォン市
で連合愛のカンパのご支援により3ヵ所、自治労岡山県本部の
ご支援によりフンティエン村障がい児クラブ(教室)の計4ヵ
所の活動を支援していますが、今回の自治労鳥取県本部のご
支援により、障がい児クラブ(教室)5ヵ所目の支援となりま
す。タンフン村はハイフォン市で最も貧しいビンバオ郡にあ
り、多くの障がい児の家庭は経済的に苦しい状況下にありま
す。支援の開始にあたって、11月29日にタンフン村人民委員
会(日本で言う村役場)で開始式を行ないました。開始式で
は、ベトナムの慣例として障がい児達にお菓子や調味料など
のお土産を渡す予定でしたが、ハイフォン市も冬になり寒く
なってきたことから、掛け布団が欲しいとのリクエストがタ
ンフン村からあり、お土産の代わりに掛け布団を各障がい児
に寄贈しました。今後は月1回の頻度で村の障がい児が集まっ
て行なう文化活動や遊戯を支援する他、個別に学習用具や職
業訓練、診療費を支援したり、保護者に対してリハビリ講習
を開催していきます。

○関連情報・写真

・自治労鳥取県本部の支援でタンフン村障がい児クラブ(教室)の支援を開始
 https://www.efa-japan.org/?p=11347
 
 
ラオス活動報告
——————–
 公益財団法人日本国際協力財団から助成金をいただきラオ
ス北東部の山岳地域に位置するフアパン県の小学校5校(スア
ンクア村小学校、ブアムガム村小学校、ヒエム郡センター小
学校、ヴィエントン村小学校、タムラヌア村小学校)に図書
室を設置しました。本事業では今回設置した5校の図書室をフ
アパン県のモデル学校図書室と位置づけ、ラオスでよく見ら
れる図書室開館時間の短さと運営管理費の不足を改善するた
め、図書室設置条件として、「1.年長の生徒達に図書係とし
て図書室の運営・管理に協力してもらい、図書室を1日1時間
以上開館する」、「2. 運営資金として各小学校の生徒から毎
年2,000kip(25円)を集め、図書室の運営・管理のために必
要な文房具などの購入費に充てる」ことを定めました。また、
本事業では子ども達が読むための図書購入費が十分でなかっ
たため、みなさまのご協力により収集した書き損じはがきの
資金を図書購入費の一部に充てました。図書室を設置した翌
週には、各小学校の図書室担当教師を集め、ヴィエンチャン
市立図書館とフアパン県立図書館の職員を講師とし、図書館
運営管理・読書推進活動に関する研修を実施しました。
 また、2006年に設立・開館したラオス・ヴィエンチャン市
立図書館の10周年ツアーの行程(12月4日~12月9日実施)の
中で、12月8日には自治労三重県本部の支援で昨年9月にヴィ
エンチャン都郊外に建設・開館したサンパンナ村コミュニテ
ィ図書館を視察し、当県本部の継続支援で134冊の教科書や絵
本を寄贈しました。さらに同日には故・森田昭様(元都職労
副中央執行委員長)の寄付金によりヴィエンチャン都郊外の
ノンブック村中学校(生徒数350人)に図書室を設置し、ツア
ー参加者の他、地域の教育関係者や村長も出席し、設置式を
執り行ないました。

○関連情報・写真

・フアパン県の山岳地域の小学校5校に図書室を設置
 https://www.efa-japan.org/?p=11330
 
 
カンボジア活動報告
——————–
 岡山県関係職員労働組合連合より、カンボジア・プレアビ
ヒア県の村に住む子どもを対象とした中学進学のための奨学
金基金設置の支援金をいただきました。
 エファジャパンでは現在プレアビヒア県のイエン村で、そ
れまで低学年程度までの学習のみを行なっていた寺子屋教室
で、小学校6年生までの全課程を修了できる体制を整えるため
の準備を進めており、現時点で小学4年生までの教室の整備と
各学年を教える先生が揃っています。すでに決定しているフ
ェリシモ地球村の基金による助成でこれからさらに2学年分の
教室を設置し、来年の秋の新年度開始までに先生を確保して
5・6年生の授業を開始できるようにしたいと考えています。
これが完了すれば、イエン村では寺子屋教室で小学校の全課
程を学べるようになります。
 プレアビヒア奨学金基金はこれから運用を開始し、2020年
から奨学金としての支給を計画しています。いずれ寺子屋教
室で小学校課程を終えた子ども達の中から、中学進学を望む
数人を選んで遠方にある公立中学校に通うための下宿や学用
品などに充てる予定です。

○関連情報・写真

・カンボジアで奨学金基金設立のための支援金を授受
 https://www.efa-japan.org/?p=11395
 
 
 
■□■ちょこっトピック■□■□■□■□■□■□■□■□■□
 
全ての子どもに公平な機会を
—————————- 
 子どもの権利条約が採択された1989年以降、子ども達を取
り巻く世界の状況は大きく前進してきています。世界の5歳未
満児死亡率は半分以下となり、極度の貧困に苦しむ人の数も
半数程度に減少しています。約26億人が改善された飲み水用
水源にアクセスできるようになり、初等教育学齢期の子ども
達の90%以上が小学校に就学しています。
 しかし、ユニセフが発表した『世界子ども白書2016』では、
こうした進歩は公平でも平等でもないと指摘しています。平
均値では様々な前進が見られたものの、その陰には何百万人
もの子ども達が不利な立場に置かれ、困難と直面しているの
です。最も貧しい子ども達は、最も裕福な子ども達と比較す
ると、5歳になる前に死亡する可能性が2倍に上り、最も貧し
い世帯の女の子は最も裕福な世帯の女の子に比べると、幼く
して結婚する割合は2倍になります。教育は子どもに公平な機
会を与えるのに重要な役割を果たしていますが、2011年以降
学校に行っていない子どもの数は増加しており、学校に通っ
ている子どもも相当な割合が学習していません。今日、
1億2,400万人の子ども達が小・中学校に通っておらず、学校
を終えたほぼ5人に2人は読み書きや簡単な算数ができません。
 世界が不利な立場にある子ども達へ重点的に投資しなかっ
た場合、2030年までに1億6,700万人の子どもが極度の貧困下
で生活し、7億5,000万人の女の子が児童婚をし、初等学校就
学年齢で学校に通うことができない子どもが6,000万人以上に
なるだろうと白書は推定しています。公平性を達成するため
に必要なのは、現状を把握し対策するために必要な、置き去
りにされている人々に関するデータを増やすこと、よりよい
成果を生むために様々な分野における取組を統合すること、
変化を促すような新しい方法(イノベーション)を取り入れ
ること、最も不利な立場にある子ども達に投資し他の新たな
資金調達の方法を模索すること、政府、国際機関、市民社会
が地域と密に連携することで共通の課題に取り組むこと、の
5つを上げています。
   
 
 
▼△▼寄付をいただきました▼△▼△▼△▼△▼△▼△▼△▼△▼△
 
 2016年11月22日~12月20日確認分 

一般寄付 計¥1,000
・個人 1人

カンボジア 計¥2,628
・Yahoo!ネット募金

きしゃぽん 計¥15,473
・自治労東京都庁職員労働組合
・個人 9人
 
 
 
●●●会員情報●●●●●●●●●●●●●●●●●●●●●●
 
 敬称略。2016年11月22日~12月20日に登録の方

 ※HPへの掲載は省略
  
  
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発行人 伊藤道雄   編集担当 宮原朝香