日本には、全国に約500箇所のおもちゃ図書館があります。おもちゃ図書館は、アメリカで貧しい子ども達におもちゃを貸し出たのが始まりで、イギリスにおいて障がい児を対象に大きく発展しました。日本のおもちゃ図書館は、主に障がいを持つ子ども達の遊びをサポートする活動として、多くが公共施設を使って定期的に実施されています。 エファジャパンでは、フェリシモ地球の村基金の助成を受け、継続して障がい児支援を実施しているハイフォン市におもちゃ図書館を設置しました。フェリシモ地球村の基金からは、過去にラオスとカンボジアでの事業にも助成を受けています。
ハイフォン市には約2千人の障がい児が住んでおり、その中には障がいの程度や家庭の状況によって、学校や地域に出て行くことができず、教育・発達の機会を得られない子どもも多く存在します。エファジャパンでは、そうした子ども達の発達を助ける地域密着型の活動として、市内の障がい児教室などの支援を続けています。今回は、障がい児教室3箇所と、障がい児診療所、文化会館(日本で言う公民館)の5箇所でおもちゃ図書館を実施できるよう支援しました。
子どもは遊びを通して様々な学びを得ます。おもちゃ図書館は、おもちゃを媒介として障がい児の学びを後押しすると共に、家に引きこもりがちな障がい児が地域に出かける意欲を高め、保護者の交流の機会となることが期待されています。また、外出が難しい重度の障がいを持つ子ども達には貸し出しも行ないます。集まってきた子ども達はみな自宅におもちゃを持っていません。早速気に入ったものを手に取り、これからも遊びに来たいと目を輝かせて話してくれました。