エファ通(つう)信(しん)250号(ごう)  一(ひと)人(り)ひとりがアドボカシー(政(せい)策(さく)提(てい)言(げん)、人(じん)権(けん)擁(よう)護(ご))の担(にな)い手(て)になるために

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こんにちは。海(かい)外(がい)事(じ)業(ぎょう)担(たん)当(とう)の鎌(かま)倉(くら)です。

今(こん)回(かい)のメルマガはカンボジアからお届(とど)けします!

今(こん)回(かい)は21日(にち)間(かん)という長(ちょう)期(き)間(かん)の出(で)張(ちょう)です。出(しゅっ)張(ちょう)の時(とき)、現(げん)地(ち)に着(つ)いて最(さい)初(しょ)にするのが洗(せん)濯(たく)用(よう)洗(せん)剤(ざい)を買(か)うこと。その日(ひ)着(き)たものは、その日(ひ)のうちに洗(あら)って干(ほ)すようにしています。

カンボジアやラオスには町(まち)中(じゅう)に洗(せん)濯(たく)屋(や)さんがあり、そこに服(ふく)を持(も)っていくこともできます。しかし「1キロいくら」という単(たん)位(い)なのです。さすがに1キロも服(ふく)をためないので、自(じ)分(ぶん)で洗(あら)うようにしています。

ただ、今(いま)は雨(う)季(き)。突(とつ)然(ぜん)スコールになることもあり、外(がい)出(しゅつ)の前(まえ)には、外(そと)に干(ほ)していた洗(せん)濯(たく)物(もの)を取(と)り込(こ)むようにしています…。

(海(かい)外(がい)事(じ)業(ぎょう)担(たん)当(とう)  鎌(かま)倉(くら))

一(ひと)人(り)ひとりがアドボカシーの担(にな)い手(て)になるために

5月(がつ)23日(にち)(火曜日(かようび))に、カンボジアのカンポット州(しゅう)で学(がっ)校(こう)の教(きょう)員(いん)、集(しゅう)合(ごう)村(そん)の職(しょく)員(いん)を対(たい)象(しょう)として、障(しょう)害(がい)児(じ)とアドボカシー(政(せい)策(さく)提(てい)言(げん)、権(けん)利(り)擁(よう)護(ご))についてのトレーニング研(けん)修(しゅう)会(かい)を開(かい)催(さい)しました。

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2021年(ねん)に事(じ)業(ぎょう)を開(かい)始(し)する際(さい)に行(おこな)った事(じ)前(ぜん)調(ちょう)査(さ)では、障(しょう)害(がい)がある対(たい)象(しょう)児(じ)童(どう)30人(にん)のうち、ほぼすべての子(こ)どもたちが「差(さ)別(べつ)されているのを感(かん)じる」と答(こた)えていました。

2022年(ねん)度(ど)は、子(こ)どもたちや保(ほ)護(ご)者(しゃ)向(む)けに「子(こ)どもと権(けん)利(り)」についての研(けん)修(しゅう)会(かい)を開(かい)催(さい)。ただ障(しょう)害(がい)がある子(こ)どもの課(か)題(だい)は、子(こ)ども自(じ)身(しん)の課(か)題(だい)ではなく、社(しゃ)会(かい)全(ぜん)体(たい)の課(か)題(だい)として認(にん)識(しき)し、行(こう)動(どう)する必(ひつ)要(よう)があります。

今(こん)回(かい)は、首(しゅ)都(と)プノンペンで子(こ)どもの権(けん)利(り)のためさまざまな事(じ)業(ぎょう)を展(てん)開(かい)している「Child Rights Coalition Cambodia」より、講(こう)師(し)を招(まね)きました。そして、子(こ)どもの権(けん)利(り)に関(かん)連(れん)する法(ほう)律(りつ)の内(ない)容(よう)、世(せ)界(かい)での子(こ)どもの権(けん)利(り)の動(うご)きなどの講(こう)義(ぎ)を行(おこな)っていただきました。

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今(こん)回(かい)心(こころ)掛(が)けたのは、障(しょう)害(がい)児(じ)の権(けん)利(り)を学(まな)んで終(お)わりではなく、学(がっ)校(こう)の校(こう)長(ちょう)、先(せん)生(せい)、集(しゅう)合(ごう)村(そん)の職(しょく)員(いん)一(ひと)人(り)ひとりが、アドボカシー(政(せい)策(さく)提(てい)言(げん)、権(けん)利(り)擁(よう)護(ご))の担(にな)い手(て)となること。

自(じ)身(しん)の地(ち)域(いき)の子(こ)どもたちの課(か)題(だい)を「何(なに)を目(もく)的(てき)として伝(つた)えるか」「誰(だれ)に伝(つた)えるか」「どのタイミングで伝(つた)えるか」「どの手(しゅ)法(ほう)を用(もち)いるか」をグループで話(はな)し合(あ)い、発(はっ)表(ぴょう)する時(じ)間(かん)も取(と)りました。

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研(けん)修(しゅう)会(かい)は、終(お)わってからが本(ほん)当(とう)のスタートです。モニタリングを通(つう)じて、村(むら)に見(み)られた変(へん)化(か)を追(お)っていきます!

「障(しょう)害(がい)があっても学(まな)ぶ」ことで、仕(し)事(ごと)を得(え)られ、家(か)族(ぞく)を支(ささ)えられる

研(けん)修(しゅう)会(かい)には、カンポット州(しゅう)出(しゅっ)身(しん)で手(て)と足(あし)に障(しょう)害(がい)がありながらも学(がっ)校(こう)で学(まな)び、今(いま)では首(しゅ)都(と)のプノンペンのレストランで働(はたら)く メン・ヤムさんが登(とう)壇(だん)。参(さん)加(か)者(しゃ)の教(きょう)員(いん)、集(しゅう)合(ごう)村(そん)の職(しょく)員(いん)に「障(しょう)害(がい)があっても学(まな)ぶことで、仕(し)事(ごと)を得(え)られ、家(か)族(ぞく)を支(ささ)えられること」について自(じ)分(ぶん)ものがたりを語(かた)ってくれました。

そのスピーチを紹(しょう)介(かい)します。

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こんにちは。メン・ヤムと申(もう)します。42歳(さい)です。

私(わたし)の家(いえ)は両(りょう)親(しん)と10人(にん)兄(きょう)弟(だい)・姉(し)妹(まい)が暮(く)らす大(たい)所(しょ)帯(たい)でした。私(わたし)は9番(ばん)目(め)です。

兄(きょう)弟(だい)は学(がっ)校(こう)に行(い)っていましたが、私(わたし)は行(い)かせてもらえませんでした。両(りょう)親(しん)に10回(かい)以(い)上(じょう)は「学(がっ)校(こう)に行(い)きたい」と言(い)い続(つづ)けていました。

でもそのたびに両(りょう)親(しん)は「お前(まえ)は障(しょう)害(がい)者(しゃ)だから学(がっ)校(こう)に行(い)く必(ひつ)要(よう)はない。どうせ仕(し)事(ごと)にもつけないだろうから」と言(い)いました。私(わたし)の兄(きょう)弟(だい)、姉(し)妹(まい)もそう思(おも)っていたようです。

私(わたし)は進(しん)学(がく)をあきらめきれなかったので、私(わたし)と同(おな)じように手(て)に障(しょう)害(がい)がある CADDP    (エファのパートナー団(だん)体(たい)です) の事(じ)務(む)局(きょく)長(ちょう)であるサム・オーウンさんに相(そう)談(だん)に行(い)きました。

サム・オーウンさんは「もちろん、君(きみ)は教(きょう)育(いく)を受(う)ける権(けん)利(り)がある。障(しょう)害(がい)の有(う)無(む)は関(かん)係(けい)ない」と力(ちから)強(づよ)く語(かた)ってくれました。私(わたし)は何(なん)度(ど)も、何(なん)度(ど)も両(りょう)親(しん)を説(せっ)得(とく)し、学(がっ)校(こう)に行(い)くことを許(ゆる)されました。

学(がっ)校(こう)では一(いっ)生(しょう)懸(けん)命(めい)勉(べん)強(きょう)しました。そして中(ちゅう)学(がっ)校(こう)を卒(そつ)業(ぎょう)。高(こう)校(こう)にも通(かよ)い高(こう)校(こう)3年(ねん)生(せい)まで終(しゅう)了(りょう)しました。ただ高(こう)校(こう)の卒(そつ)業(ぎょう)試(し)験(けん)に落(お)ちてしまいましたが…。

2011年(ねん)、集(しゅう)合(ごう)村(そん)の職(しょく)員(いん)が、村(むら)の土(と)地(ち)の測(そく)量(りょう)を手(て)伝(つだ)う人(じん)材(ざい)を探(さが)していました。私(わたし)は迷(まよ)わず立(りっ)候(こう)補(ほ)しました。週(しゅう)に3日(か)の仕(し)事(ごと)でしたが、この時(とき)初(はじ)めて給(きゅう)与(よ)をもらい、収(しゅう)入(にゅう)を得(え)たのです。

2015年(ねん)には首(しゅ)都(と)プノンペンに行(い)くことを決(けつ)意(い)しました。この時(とき)は、もう誰(だれ)も反(はん)対(たい)しませんでした。最(さい)初(しょ)、工(こう)場(じょう)でプロダクトの営(えい)業(ぎょう)を担(たん)当(とう)。2020年(ねん)からはプノンペンにある マハ・タンというレストランで働(はたら)いています。月(つき)に160ドル(約(やく)22,000円(えん))の収(しゅう)入(にゅう)があります。

両(りょう)親(しん)ともすでに亡(な)くなりました。10人(にん)兄(きょう)弟(だい)の中(なか)で収(しゅう)入(にゅう)があるのが私(わたし)と中(ちゅう)学(がっ)校(こう)で教(きょう)員(いん)をしている弟(おとうと)だけです。

障(しょう)害(がい)者(しゃ)は「何(なに)もできない人(ひと)」「家(か)族(ぞく)のお荷(に)物(もつ)」と思(おも)われがちです。でも、教(きょう)育(いく)を受(う)けることで、家(か)族(ぞく)を支(ささ)える人(ひと)にもなりえるのです。

皆(みな)さんからご理(り)解(かい)をいただけたら幸(さいわ)いです。

ありがとうございました。

エファ・シンポジウム2023のお知(し)らせ

アクセシブルな物(もの)語(がたり)の未(み)来(らい):メタバース、VR、アクセシブルブックが拓(ひら)く世(せ)界(かい)

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メタバース、VR、アクセシブルブックが拓(ひら)く世(せ)界(かい)に触(ふ)れてみませんか

エファジャパンは「すべての子(こ)どもたちが可(か)能(のう)性(せい)と創(そう)造(ぞう)性(せい)を発(はっ)揮(き)し、自(じ)分(ぶん)ものがたりを描(えが)ける社(しゃ)会(かい)に」をビジョンに掲(かか)げ、カンボジア、ラオスの子(こ)どもたちの教(きょう)育(いく)・福(ふく)祉(し)支(し)援(えん)事(じ)業(ぎょう)を行(い)っています。

近(きん)年(ねん)は、障(しょう)害(がい)がある子(こ)どもたちが、アクセシブル(自(じ)身(しん)にとって利(り)用(よう)しやすい、円(えん)滑(かつ)に利(り)用(よう)できる)な教(きょう)材(ざい)を通(つう)じて生(い)きるための情(じょう)報(ほう)を得(え)て、能(のう)力(りょく)を発(はっ)揮(き)できるように、本(ほん)だけではなく、布(ぬの)絵(え)本(ほん)や マルチメディアDAISY(デジタル録(ろく)音(おん)図(と)書(しょ))の開(かい)発(はつ)を進(すす)めています。

今(こん)回(かい)は、デジタルカルチャーの研(けん)究(きゅう)者(しゃ)で、青(あお)山(やま)学(がく)院(いん)大(だい)学(がく)総(そう)合(ごう)文(ぶん)化(か)政(せい)策(さく)学(がく)部(ぶ)非(ひ)常(じょう)勤(きん)講(こう)師(し)・デジタルストーリーテリングラボ代(だい)表(ひょう)教(きょう)員(いん)等(とう)を務(つと)めている宮(みや)田(た)和(かず)樹(き)さんをお迎(むか)えすることになりました。

メタバースやVR(仮(か)想(そう)現(げん)実(じつ))、ChatGPTなどで話(わ)題(だい)の生(せい)成(せい)AIなどの新(あら)たなテクノロジーがアクセシブルブック(見(み)る本(ほん)、聞(き)く本(ほん)、触(さわ)る本(ほん))とつながることで、誰(だれ)もが自(じ)分(ぶん)の物(もの)語(がたり)を描(えが)ける社(しゃ)会(かい)や地(ち)域(いき)の実(じつ)現(げん)できるようになりつつある現(げん)在(ざい)を、これまでの歴(れき)史(し)や事(じ)例(れい)にふれながら紹(しょう)介(かい)いただきます。

一(いち)部(ぶ)、デモを交(まじ)えたりしながら、そうした技(ぎ)術(じゅつ)の一(いっ)端(たん)にもふれてもらえたらと思(おも)っています。

 

<シンポジウム概(がい)要(よう)>

アクセシブルな物(もの)語(がたり)の未(み)来(らい):メタバース、VR、アクセシブルブックが拓(ひら)く世(せ)界(かい)

日(にち)時(じ):2023年(ねん)6月(がつ)17日(にち)(土(ど)曜(よう)日(び))15:00から17:00

場(ば)所(しょ):JICA地(ち)球(きゅう)ひろばでの会場参加(かいじょうさんか)か、オンラインでの参加(さんか)をお選(えら)びいただけます

以下(いか)、JICA地球(ちきゅう)ひろばの場所(ばしょ)です

https://www.jica.go.jp/hiroba/about/map/index.html

参(さん)加(か)費(ひ):無(む)料(りょう)

イベントの詳(しょう)細(さい)・お申(もう)し込(こ)みはこちらから

https://www.efa-japan.org/post-16871/

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本(ほん)の力(ちから)で、世界(せかい)を変(か)えよう!エファパートナー募集(ぼしゅう)

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新(しん)  エファパートナー制度(せいど)がスタートします!

エファは、「本(ほん)の飢餓(きが)  (Book Famine)」 をなくすための取(と)り組(く)みをさらに前進(ぜんしん)させていくため、2023年(ねん)4月(つき)から現在(げんざい)の『エファパートナー』を新(あら)たにし、マンスリーサポーター制度(せいど)としてリスタートしました。

前(まえ)のメルマガでお知(し)らせしたところ、早速(さっそく)、お申(もう)し込(こ)みをいただきました。ありがとうございます。

▶特設(とくせつ)サイトはこちらから

https://www.efa-japan.org/partner/

エファの実現(じつげん)したいビジョンは、「すべての子(こ)どもたちが可能性(かのうせい)と創造性(そうぞうせい)を発揮(はっき)し 『自分(じぶん)ものがたり』を描(えが)ける社会(しゃかい)」です。

パートナーの皆(みな)さまには、エファと共(とも)に歩(あゆ)んでいただきながら、子(こ)どもたちの成長(せいちょう)や社会(しゃかい)の変化(へんか)を見守(みまも)っていただきたいと思(おも)います。

また、アジアの子(こ)どもたちと支(ささ)え合(あ)い、共感(きょうかん)し合(あ)い、理解(りかい)し合(あ)うことを通(つう)じて、皆(みな)さまご自身(じしん)の「自分(じぶん)ものがたり」も描(えが)いていただくことを目指(めざ)しています。

パートナーからの寄付金(きふきん)は、その時々(ときどき)に最(もっと)も必要(ひつよう)な事業(じぎょう)・活動(かつどう)へ使(つか)わせていただきます。

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ご不明(ふめい)な点(てん)は、事務局(じむきょく)までお気軽(きがる)にご連絡(れんらく)ください。

特定(とくてい)非営利(ひえいり)活動(かつどう)法人(ほうじん)  エファジャパン

発行人(はっこうじん):伊藤(いとう)道雄(みちお)

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