【エファ通信(つうしん)244号(ごう)】  本(ほん)の飢餓(きが)から子(こ)どもたちを守(まも)りたい。ラオス障害児(しょうがいじ)にバリアフリー図書(としょ)を

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みなさん、こんにちは!事務局長(じむきょくちょう)の関(せき)です。2月(がつ)13日(にち)から18日(にち)まで、カンボジアに出張(しゅっちょう)しました。

首都(しゅと)プノンペン入(い)りしてから、乱立(らんりつ)する高層(こうそう)ビルに見下(みお)ろされながら宿(やど)まで移動(いどう)しました。

中間(ちゅうかん)所得層(しょとくそう)(世帯(せたい)所得(しょとく)  5,000〜 34,999 US$)は、15年(ねん)前(まえ)と比(くら)べ13%増(ぞう)。そんな中間(ちゅうかん)所得層(しょとくそう)が、国民(こくみん)の半数弱(はんすうじゃく)を占(し)めるようになったカンボジアの風景(ふうけい)を眺(なが)めながら……。

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エファでとり組(く)み始(はじ)めた「障害児(しょうがいじ)のためのライフスキルプロジェクト」の活動地(かつどうち)は、首都(しゅと)から3時間(じかん)ほど南下(なんか)した  南部(なんぶ)  カンポット州(しゅう)。

30年(ねん)前(まえ)とさほど変(か)わらぬ当時(とうじ)の農村(のうそん)の風景(ふうけい)が広(ひろ)がっています。

健康(けんこう)、教育(きょういく)、生活(せいかつ)水準面(すいじゅんめん)で貧困(ひんこん)程度(ていど)と発生(はっせい)頻度(ひんど)を示(しめ)した多次元(たじげん)貧困率(ひんこんりつ)は、国全体(くにぜんたい)で35%、地方(ちほう)では40%以上(いじょう)。地方(ちほう)に暮(く)らす人々(ひとびと)の半数(はんすう)近(ちか)くが、いまだ厳(きび)しい貧困(ひんこん)状態(じょうたい)の中(なか)にあります。

今回(こんかい)は  次年度(じねんど)の取(と)り組(く)みのために、パートナー団体(だんたい)と話(はなし)を詰(つ)めることが目的(もくてき)でしたが(対面(たいめん)はやはり違(ちが)う…!)、日(ひ)に日(ひ)に変化(へんか)していく子(こ)どもたちと再会(さいかい)できたのが何(なに)よりでした。

日本(にほん)のボランティアの皆(みな)さまにつくっていただいた  布(ぬの)絵本(えほん)も  持(も)っていきました。布(ぬの)絵本(えほん)、みんな大喜(おおよろこ)びでした!

これから広(ひろ)げていく電子(でんし)図書(としょ)(マルチメディアDAISY)は、デジタルによる情報(じょうほう)アクセスを目指(めざ)しますが、ぬくもりを通(とお)して伝(つた)えていくことができる世界(せかい)も届(とど)けていきたいです。

貧(まず)しさの中(なか)にあっても、障害(しょうがい)がある中(なか)でも、自分(じぶん)の力(ちから)で生(い)き抜(ぬ)く力(ちから)を身(み)につけていける社会(しゃかい)を目指(めざ)していきたいと考(かんが)えています。

【3月(がつ)  1日(ぴ)  開始(かいし)】クラウドファンディング「本(ほん)の飢餓(きが)から子(こ)どもたちを守(まも)りたい。ラオス障害児(しょうがいじ)にバリアフリー図書(としょ)を

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目標(もくひょう)金額(きんがく)100万円(まんえん)のクラウドファンディングを開始(かいし)

 

エファは、ラオスで「読書(どくしょ)推進(すいしん)を通(つう)じた障害児(しょうがいじ)の思考(しこう)とスキル向上(こうじょう)プロジェクト」を立(た)ち上(あ)げ、その事業費(じぎょうひ)の募集(ぼしゅう)を、クラウドファンディングサイト「GoodMorning」にて開始(かいし)しました。

本(ほん)の飢餓(きが)から子(こ)どもたちを守(まも)りたい。ラオス障害児(しょうがいじ)にバリアフリー図書(としょ)を

https://camp-fire.jp/projects/view/653399

期間(きかん):3月(がつ)1日(たち)(水曜日(すいようび))〜3月(がつ)31日(にち)(金曜日(きんようび))  

目標(もくひょう)金額(きんがく):100万円(まんえん)

 

【事業(じぎょう)の背景(はいけい)】

開発(かいはつ)途上国(とじょうこく)に暮(く)らす障害者(しょうがいしゃ)が利用(りよう)可能(かのう)な書籍(しょせき)(点字(てんじ)、音声(おんせい)、大(だい)活字本(かつじほん)など)は非常(ひじょう)に限(かぎ)られ、毎年(まいとし)出版(しゅっぱん)される本(ほん)の中(なか)でわずか1%以下(いか)と推定(すいてい)されます。世界(せかい)盲人(もうじん)連合(れんごう)(WBU)はこの状況(じょうきょう)を「本(ほん)の飢餓(きが)  (book famine)」と名付(なづ)けました。

エファの活動地(かつどうち)・ラオスでも、本(ほん)の飢餓(きが)は深刻(しんこく)です。

首都(しゅと)ビエンチャンの市場(いちば)を調査(ちょうさ)したところ、点字(てんじ)、大(だい)活字本(かつじほん)などの図書(としょ)は出回(でまわ)っていませんでした。また、学校(がっこう)の校長(こうちょう)や図書(としょ)館員(かんいん)にヒアリングを行(おこな)うと、障害児(しょうがいじ)でも読(よ)めるバリアフリー教材(きょうざい)はなく、点字(てんじ)・手話(しゅわ)を支(ささ)える教員(きょういん)がいないことも課題(かだい)であるとのことでした。

このようにラオスでは、障害児(しょうがいじ)がよりよく生(い)きるための情報(じょうほう)へのアクセスが制限(せいげん)されています。障害児(しょうがいじ)やその家族(かぞく)の多(おお)くは、障害(しょうがい)があっても自分(じぶん)たち子(こ)どもには権利(けんり)があること、健康(けんこう)を害(がい)した時(とき)の対処(たいしょ)方法(ほうほう)、生活(せいかつ)を守(まも)るための法律(ほうりつ)なども知(し)りません。

こうした背景(はいけい)から、エファは「読書(どくしょ)推進(すいしん)を通(つう)じた障害児(しょうがいじ)の思考(しこう)とスキル向上(こうじょう)プロジェクト」を立(た)ち上(あ)げ、移動(いどう)図書館(としょかん)活動(かつどう)、教材(きょうざい)開発(かいはつ)、教員(きょういん)トレーニングといった活動(かつどう)に取(と)り組(く)みます。

 

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【事業(じぎょう)概要(がいよう)】

事業名(じぎょうめい):

読書(どくしょ)推進(すいしん)を通(つう)じた障害児(しょうがいじ)の思考(しこう)とスキル向上(こうじょう)プロジェクト

対象(たいしょう)地域(ちいき):

ラオス人民(じんみん)民主(みんしゅ)共和国(きょうわこく)  ビエンチャン都(と)

カウンターパート:

子(こ)どもの家(いえ)財団(ざいだん)、ラオス国立(こくりつ)図書館(としょかん)、Aid Children with Disability Association (ACDA)

対象校(たいしょうこう):

・サパントング・ヌー小学校(しょうがっこう):全校(ぜんこう)生徒(せいと)94人(にん)(内(うち)、障害児(しょうがいじ)32人(にん))

・パサイ小学校(しょうがっこう):全校(ぜんこう)生徒(せいと)55人(にん)(内(うち)、障害児(しょうがいじ)17人(にん))

【活動(かつどう)内容(ないよう)】

■ 教材(きょうざい)(図書(としょ))の購入(こうにゅう)

子(こ)どもたちが読(よ)む図書(としょ)の購入(こうにゅう)をします。

ラオスでも絵本(えほん)などの出版(しゅっぱん)が少(すこ)しずつ行(おこな)われるようになりました。出版(しゅっぱん)文化(ぶんか)を応援(おうえん)するためにも、市場(いちば)などで販売(はんばい)されている本(ほん)を購入(こうにゅう)し、移動(いどう)図書館(としょかん)や図書室(としょしつ)で活用(かつよう)します。

■ 教材(きょうざい)(図書(としょ))開発(かいはつ)

ラオスでは障害(しょうがい)がある子(こ)ども向(む)けの本(ほん)がありません。日本(にほん)で出版(しゅっぱん)された障害児向(しょうがいじむ)けの絵本(えほん)を参考(さんこう)にしながら、布(ぬの)絵本(えほん)、電子(でんし)図書(としょ)などの開発(かいはつ)をしてまいります。

■ 生(い)きるための情報(じょうほう)を伝(つた)える研修会(けんしゅうかい)

公衆(こうしゅう)衛生(えいせい)、人権(じんけん)など、子(こ)どもたちが生(い)きていくうえで必要(ひつよう)な情報(じょうほう)を届(とど)ける、研修会(けんしゅうかい)を開催(かいさい)します。本(ほん)を活用(かつよう)しつつ、わかりやすく説明(せつめい)をして行(い)きます。研修会後(けんしゅうかいご)は、学(まな)んだことが生(い)かされているのか、生(い)かされていないのであれば課題(かだい)は何(なに)かを検証(けんしょう)するためモニタリングを定期的(ていきてき)に実施(じっし)します。

■ 教員(きょういん)へのトレーニング

特(とく)に障害(しょうがい)がある子(こ)どもたちにどのように教(おし)えてよいのかわからないという教員(きょういん)が多(おお)くいます。教員(きょういん)を対象(たいしょう)に、トレーニングの機会(きかい)を提供(ていきょう)します。

■ 政策(せいさく)提言(ていげん)

本事業(ほんじぎょう)は、ラオスの国(くに)の施設(しせつ)であるラオス国立(こくりつ)図書館(としょかん)と協働(きょうどう)で実施(じっし)します。

国立(こくりつ)図書館(としょかん)と協働(きょうどう)で事業(じぎょう)を行(おこな)うことで、関係(かんけい)省庁(しょうちょう)との会議(かいぎ)を持(も)つ機会(きかい)をつくることができます。子(こ)どもたちの様子(ようす)、現場(げんば)のニーズをしっかりと伝(つた)える政策(せいさく)提言(ていげん)を行(おこな)ってまいります。

クラウドファンディングを通(とお)して、ラオスのプロジェクトを安定(あんてい)運営(うんえい)するための費用(ひよう)を集(あつ)めることはもちろん、一人(ひとり)でも多(おお)くの方(かた)にこの課題(かだい)を知(し)っていただき、ともに歩(あゆ)んでいただけることを願(ねが)っています。

 

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事務局長(じむきょくちょう) 関(せき)尚士(ひさし)から皆(みな)さまへ

あの日(ひ)、目(め)を伏(ふ)せ、口(くち)を閉(と)ざしてしまったロー君(くん)のこと

 

https://youtu.be/GzlcyBV2JcQ

 

みなさんこんにちは。エファジャパンの事務局長(じむきょくちょう)の関(せき)です。

3月(がつ)1日(たち)から1か月間(げつかん)、2度(ど)目(め)の挑戦(ちょうせん)となるクラウドファンディングに挑戦(ちょうせん)いたします。活動国(かつどうこく)であるラオスにおいて、障害(しょうがい)がある子(こ)どもたちに本(ほん)を届(とど)けるため、新(あら)たな取(と)り組(く)みを始(はじ)めてまいりたいと思(おも)います。

私(わたし)が国際(こくさい)協力(きょうりょく)の世界(せかい)に飛(と)び込(こ)んだのは、ちょうど冷戦(れいせん)が終結(しゅうけつ)して、経済(けいざい)のグローバル化(か)が進(すす)みはじめ、地域(ちいき)紛争(ふんそう)や対(たい)テロ戦争(せんそう)が各地(かくち)で広(ひろ)がりはじめた頃(ころ)でした。教育(きょういく)を通(つう)じた支援(しえん)活動(かつどう)に取(と)り組(く)むため、初(はじ)めて赴任(ふにん)したのがラオスで今(いま)から25年(ねん)前(まえ)になります。

山岳(さんがく)地帯(ちたい)で親元(おやもと)を離(はな)れ、寄宿舎(きしゅくしゃ)に住(す)みながら小学校(しょうがっこう)で学(まな)ぶ男(おとこ)の子(こ)との出会(であ)いを今(いま)でもよく覚(おぼ)えてるのですが、彼(かれ)は村(むら)に初(はじ)めて開設(かいせつ)された図書室(としょしつ)に、だれよりも早(はや)く駆(か)けつけて、声(こえ)を出(だ)しながら一心(いっしん)不乱(ふらん)に絵本(えほん)を読(よ)み続(つづ)けていたのがロー君(くん)でした。彼(かれ)は、対人(たいじん)地雷(じらい)によって右(みぎ)足首(あしくび)を失(うしな)ってしまい、松葉杖(まつばづえ)をついている少年(しょうねん)でした。

その時(とき)、教室(きょうしつ)で生徒(せいと)たちに将来(しょうらい)の夢(ゆめ)を尋(たず)ねてみると、「警察官(けいさつかん)になります」、「看護師(かんごし)です」、「先生(せんせい)!」、とみんながキラキラと目(め)を輝(かがや)かして答(こた)えてくれました。

でも、ロー君(きみ)だけは目(め)を伏(ふ)せ、口(くち)を閉(と)ざしてしまったんです。

障害(しょうがい)があることで学(まな)ぶこともままならない、自分(じぶん)の人生(じんせい)を切(き)り開(ひら)くことさえ許(ゆる)されずにいる、そんな子(こ)どもたちが貧困(ひんこん)地域(ちいき)の中(なか)で、なお一層(いっそう)困難(こんなん)な状況(じょうきょう)に置(お)かれていることを知(し)り、今(いま)でもそのことが記憶(きおく)から消(け)せずにいます。

日本(にほん)でも障害(しょうがい)がある人(ひと)たちは、いまださまざまな壁(かべ)に立(た)ち向(む)かわなければなりませんが、ラオスでは社会(しゃかい)から忘(わす)れられた存在(そんざい)として扱(あつか)われているのが人々(ひとびと)の現実(げんじつ)です。

貧(まず)しさの中(なか)にあっても、障害(しょうがい)があっても、自分(じぶん)の力(ちから)で生(い)き抜(ぬ)く術(じゅつ)を身(み)に着(つ)け、自分(じぶん)ものがたりを描(えが)いていくことのできる社会(しゃかい)。ラオスでも、そして日本(にほん)でも実現(じつげん)していきたいと思(おも)っています。

情報(じょうほう)を得(え)て、生(い)きていくための知識(ちしき)を授(さづ)けてくれる本(ほん)。未知(みち)の世界(せかい)に向(む)けて扉(とびら)を開(ひら)き、想像(そうぞう)する力(ちから)、他(ほか)の人(ひと)に共感(きょうかん)できる力(ちから)を育(はぐく)み、ときに自分(じぶん)の生(い)き方(かた)や道(みち)しるべさえも授(さづ)けてくれる本(ほん)。私(わたし)たちと一緒(いっしょ)にこの世界(せかい)を本(ほん)の力(ちから)で変(か)えていっていただければと思(おも)います。

多(おお)くの方々(かたがた)から気持(きも)ちをお寄(よ)せくださり、ご協力(きょうりょく)していただけることを願(ねが)っております。

エファジャパン事務局長(じむきょくちょう)  関(せき)尚士(ひさし)

 

本(ほん)の飢餓(きが)から子(こ)どもたちを守(まも)りたい。ラオス障害児(しょうがいじ)にバリアフリー図書(としょ)を

https://camp-fire.jp/projects/view/653399

 

リサイクル募金(ぼきん)を受(う)け付(つ)けております

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身(み)の回(まわ)りの不要品(ふようひん)が、アジアの子(こ)どもたちの支援(しえん)に役立(やくだ)ちます

カンボジア、ラオス、ベトナムでの支援(しえん)活動(かつどう)のために、エファジャパンでは、通年(つうねん)でリサイクル募金(ぼきん)を集(あつ)めております。

頂戴(ちょうだい)したご支援(しえん)は、子(こ)どもたちの教育(きょういく)支援(しえん)、生活(せいかつ)支援(しえん)に役立(やくだ)てています。

リサイクル品(ひん)募集(ぼしゅう)の対象(たいしょう)は、本(ほん)、CD/DVD、切手(きって)、ハガキ、年賀状(ねんがじょう)、テレフォンカード、ゲーム、骨董品(こっとうひん)、ブランド品(ひん)、懐(なつ)かしのおもちゃなどなど(以下(いか)のイラストも、ご参照(さんしょう)ください)。

身(み)の回(まわ)りの不要品(ふようひん)が、アジアの子(こ)どもたちの支援(しえん)に役立(やくだ)ちます!

ご寄付(きふ)の方法(ほうほう)、ご送付先(そうふさき)などの情報(じょうほう)は、以下(いか)のリンクをクリックすると、ご覧(らん)いただけます。

https://www.efa-japan.org/recycle/

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ご不明(ふめい)な点(てん)は、事務局(じむきょく)までお気軽(きがる)にご連絡(れんらく)ください。

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