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2013.03.01 更新

ベトナムで障がい児現況調査実施

 エファジャパンでは、ハイフォン市の要請により2010年から地域の障がい児教室を支援してきました。その後、ハイフォン市の児童保護施設「ベトナム子どもの家」の児童福祉センターへの改編を受けて、エファジャパンのベトナム支援は、「困難な状況にある子ども」の中でも特に見過ごされている障がい児中心へと転換することが決定しています。本格的な障がい児支援を開始するにあたり現況を確認するため、東京都心身障害福祉センターの古屋氏と八王子自治研究センターの中西氏に、ハイフォン市で調査を実施していただきました。

 結果として浮かび上がってきた課題は、まず、施策の基本となる障がい児のデータが不足・不正確で、基本的なニーズが把握できていないこと。さらに、各地域・地区ごとの企業・個人の寄付に資金の多くを頼っており、さらに事業内容はそれぞれの事業責任者の意識や技量に左右されるため、安定的かつ常に一定の水準を満たす事業実施が確保できないこと。その他、定例的かつ安定的に障がい児支援事業が実施できる拠点施設の重要性や、障がい児、保護者への支援のみならず、保護者や地域住民と協働した施策の必要性などが指摘されました。しかし一方、厳しい財政や人材不足に悩みながらも、保護者や地域組織と連携を図り、主体的に障がい者支援に取り組む機関や施設が存在することも分かり、今後の支援の担い手として期待を寄せています。

 ベトナムでの本格的な障がい児支援は、その分野の豊富な人材とノウハウを持った自治労との協働で実施する予定です。まずは、そのための計画策定、役割分担の調整などを行ない、外務省の助成金申請も視野に入れながら、長期的な支援体制を構築していきます。