子どもたちが文化活動に参加するために

ラオス国立大学中央図書館館長招聘研修

2009 年3月1日~14日の間、ラオス国立大学中央図書館長であるチャンシー氏を滋賀県に招き、図書館運営に関する視察・研修および関係機関との交流を行いました。ラオスの図書館運営に関する第一人者であり指導的立場にあるチャンシー氏に日本での経験をラオス国内に還元していただくほか、今後協力して図書館建設・運営支援を充実させていくための第一歩となることを目的に実施しました。

チャンシー館長

チャンシー氏はラオス教育大学(ラオス国立大学の前身)で長年英語と図書・情報学の教鞭を取った後、1995年にラオス国立大学設立時に同大学の中央図書館長に任命されました。2007年にラオス図書館協会が設立されると同時に副会長に就任するなど、ラオスの図書館行政において指導的立場にあります。タイの大学院で図書館学の修士号を取得しており、スリランカやオーストラリア等でもトレーニングを受け、国内外の学会・国際会議にも数多く参加しています。

滋賀県の図書館

滋賀県は、1980年代に行った公立図書館振興施策により、全国でもトップレベルの活動実績を持ちます。県民ひとり当たりの蔵書数全国1位、県民ひとり当たりの年間貸出冊数全国1位、専任職員の司書有資格者率全国1位、県民の図書館登録者率全国1位、さらに、図書館長の司書有資格者数も全国平均を超えています。
今回の研修事業のドナーである自治労滋賀県本部では、以前にも海外からの図書館職員研修を受け入れた経験があり、エファジャパンのラオスでの活動を支援する一環としてチャンシー氏の招聘研修を実施していただきました。

研修の様子

・ 図書館視察・実地研修 延べ15箇所(図書館、保育園、大学など)
・ 表敬訪問 8箇所
・ その他

大小新旧様々な個性を持った図書館を視察

コンピューターを用いた図書分類法の説明やカウンター業務の研修

小学校では図書委員の生徒の貸出の様子を視察

保育園では絵本の活用法を視察後 子どもたちと一緒に給食を試食

研修を終えて… <チャンシー氏>

「日本の図書館運営に関する情報だけでなく、日本の文化や社会そのものにも触れたいと思っていました。日本の図書館に関しては、公立図書館が全て誰にでも開かれていること、子どもに対しては子ども用のアプローチをしていること、蔵書の分類方法などが全国で統一されていることが印象的でした。
日本の施設・設備は大変立派で進んでいますが、こうしたものは蔵書や運営方法、職員の能力とともに発展していくことが必要なので、すぐにラオスに取り入れることはできません。それよりも、子どもや障がい者に対するサービスやレファレンスマニュアルなどが全国的な標準として行なわれていることなどを参考にしたいと考えています。
図書館職員のみなさんは皆仕事に対して意欲的ですね。今回の視察・研修も大変スムーズで素晴らしかった。関係者のみなさんにも大変親切に面倒を見ていただいて感謝しています。」

ヴィエンチャン市立図書館職員に対する研修

「グローバルな社会における図書館運営のヴィジョンとスキル改善ワークショップ」

チャンシー氏の日本での図書館研修の経験を共有するとともに、グローバルな社会における図書館運営の展望と技術を発展させ、様々な新しいサービスやマネジメントの方法について学ぶための研修を実施しました。

研修科目

・ 日本での図書館研修の共有
・ グローバルな社会における図書館運営のビジョンとスキルの改善
・ 蔵書収集に関するポリシー、デューイ十進分類法、件名標目について 他
・ PMBオンライン利用者目録システム、刊行物・新聞等のサービス方法 他

研修生インタビュー

「今回の研修は、期間は短すぎたと思いますが貴重な体験でした。特に管理運営と技術面での講義は大変重要だと思いました。」
「1週間の研修で、運営管理や図書サービス、IT、刊行物の管理など様々なことを学びました。今回の研修で学んだことを基に図書館での業務を改善したいと思います。」
「講師から日本の図書館について、どのように利用者を惹きつけているのかなど多くのことを学びました。」

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